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北野武監督「第1回サムライ賞」受賞も「経産省?」と時事ネタで毒舌全開

2014年10月25日 18:15

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北野武監督とトニー・レインズ氏
北野武監督とトニー・レインズ氏

[映画.com ニュース] 第27回東京国際映画祭で、新設された「SAMURAI(サムライ)賞」の第1回受賞者となった北野武監督が10月25日、記念のトークショーを映画祭開催中の六本木ヒルズで行った。

比類なき創造性を持ち、新しい映像表現を切り開いてきた映画人の功績を称える賞で、ティム・バートン監督との同時受賞。だが、北野監督は登場するや、「どうも、小渕優子です」と政治資金問題で辞任した前経産相をネタに毒舌の挨拶。さらに、賞についても「経産省だっけ?」とボケを重ね、してやったりの表情だ。

授賞式は今月31日のクロージングセレモニーで行われるが、感想を聞かれると「漫才大賞、映画の賞をもらって、前科までもらっている。私が芸能界の歴史そのもの。いや、汚点そのもので光栄です」と自虐ネタを披露。そして、「映画に賞をつけるのはおかしいと、ずーっと思っている。グランプリとかも個人の感想であって、映画祭は招待されれば栄誉なこと」と自身の体験も踏まえ、持論を披れきした。

だが、今年のぴあフィルムフェスティバルなどで受賞した若手監督たちのセッションで行われたトークショーでは、舌鋒のほこ先は日本の映画業界に。「日本アカデミー賞なんてのは全部持ち回りで、今年は松竹、来年は東映って感じで汚いことばかりやっている。期待するのは、ちゃんとした映画を撮ってほしい」とバッサリ切り捨てた。

その上で若手監督たちには、「大手の映画会社に巻き込まれないように」とアドバイス。加えて、「皆、マジメすぎる。映画に人生を懸ける必要はない。余裕を持って自分をひいた目で見て、動きや考え方を決めていけばいい。いろんな意見はあくまで参考で、やるのは自分だから」と諭した。だが、結局は「頑張れとはいいません。若い芽は早めに摘んだ方がいいから」と毒舌で締め、本領を発揮していた。

後半からは、北野監督を世界に見いだした英国人映画評論家のトニー・レインズ氏らも加わり、「日本で悪口を言われている時に、初めて認めてくれたのがこの人。日本人として恩義を感じている」と最敬礼。それでも、「日本に来た時にいろいろおごっているから、いつも褒めてくれる」と語り、きっちり笑いを取っていた。

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