「共犯」チャン・ロンジー監督、若者のソーシャルメディア依存に警鐘
2014年10月24日 19:10

[映画.com ニュース] 台北映画祭のオープニングを飾ったチャン・ロンジー監督作「共犯」が10月24日、東京・六本木ヒルズで開催中の第27回東京国際映画祭ワールド・フォーカス部門で上映された。ロンジー監督は上映後のティーチインに参加し、客席からの質問に応じた。
同じ高校の女子生徒の変死体をたまたま同時に見つけた3人の男子高校生ホアン、リン、イエが、妙な連帯感とともに事件の真相を突き止めようと奔走するうち、事態は予期せぬ展開を迎えていく。
視覚障がいを持つ天才ピアニストを描いた前作「光にふれる」とは全く毛色の異なる作品となったが、ロンジー監督は「前作でも学生が主人公だけど、監督として違う切り口、違う題材に挑戦したかった。脚本の推理小説的な部分と、登場人物たちが抱える孤独感にひかれた」と製作経緯を説明。キャスティングにもこだわり、「台湾は高校生の役者が少ないので、実際に高校をたずねて演技経験のない学生を抜てきした。メインで登場する男女6人のうち、4人は演技未経験者だった」と自然体の魅力を引き出した。
また、「友だちが欲しいのにうまく作れない主人公のホアンは、残された日記を通じて死んでしまった女生徒と知り合いたかった。最近の若者たちがネット上という虚構の世界で友だち同士になることに近いと思う」と分析。日本でもソーシャルメディアを通じたいじめ問題が増えているが、「今はネットを通じてすぐに連絡し合える。一方、実力行使の暴力ではなく、言葉の暴力が増えてきている。“共犯”がいるとすれば周囲の大人の無関心かもしれない」と警鐘を鳴らした。
東京国際映画祭は10月31日まで開催。
フォトギャラリー
関連ニュース
映画.com注目特集をチェック
面白すぎてヤバい映画
【目が覚める超衝撃】世界中の観客が熱狂・発狂し、配給会社が争奪戦を繰り広げた“刺激作”
提供:松竹
この冬、絶対に観る映画はありますか?
【私はこれを絶対に観ますね!!】心の底から推す理由が、たんまりあります!
提供:ディズニー
人生にぶっ刺さる一本
すべての瞬間が魂に突き刺さり、打ち震えるほどの体験が待っている。
提供:ディズニー
日本で実際に起きた“衝撃事件”を映画化
【前代未聞の事件】そして鑑賞後、あなたは“幸せ”の本当の意味を知る――
提供:KDDI
なんだこの天才的な映画は!?
【物語がめちゃくちゃ面白そう――】非常識なまでの“興奮と感動”を堪能あれ
提供:ディズニー
てっぺんの向こうにあなたがいる
【世界が絶賛の日本映画、ついに公開】“胸に響く感動”に賞賛続々…きっとあなたの“大切な1本”になる
提供:キノフィルムズ