竹野内豊の真摯な眼差しに京都女子ウットリ
2014年10月16日 20:00
[映画.com ニュース] 人気俳優の竹野内豊が10月16日、京都市で開催中の京都国際映画祭オープニング上映作品に選出された主演作「at Home」の舞台挨拶に、共演の松雪泰子、黒島結菜、子役の池田優斗くん、千原せいじ、板尾創路、蝶野博監督とともに出席した。
会場となった「よしもと祇園花月」の500席近い客席を埋め尽くしたのは、竹野内をひと目見ようと駆けつけた女性ファン。MCの呼び込みとともに登壇した竹野内の姿を確認すると、一斉に歓声が沸きあがった。場内を見わたしながら、「記念すべき京都国際映画祭の1回目の上映に参加することができて、スタッフ、キャストを代表して光栄に思います」と深々と頭を下げると、大きなため息があがった。
竹野内は、脚本を読んだ際の感想を「これほどまでに心が満たされない時代にあって、血縁がなくてもこれほどまでに傷ついた人間たちが出会い、絆や深い愛情を育てていく。僕は何不自由なく両親に育ててもらいましたが、『そうだよな、家族って何だろう?』と感じたんです」と振り返る。だからこそ「きっと皆さんも、この映画をご覧になったら、僕が最初に感じたのと同じ気持ちを感じて頂けると思う」と真摯な眼差(まなざ)しを客席に注いだ。
黒島と優斗くんは、人生初の舞台挨拶に緊張気味。それでも優斗くんは、「抱っこしてもらって、『高い高い』をしてくれました。すごく嬉しかった」とニッコリ。これには竹野内が、「最初は距離感を見ながら、徐々に絆を深めていったんです。『高い高い』は運動不足だったので、彼がちょうどいい重さだったんですよ」と照れ笑いを浮かべ、説明した。
作家・本多孝好氏の人気小説を映画化する「at Home」は、泥棒の父と詐欺師の母は犯罪で生計を立てながら3人の子どもと暮らしているという設定。ある日、ターゲットの男と食事に出かけた母の詐欺がばれて、相手に誘拐されたうえに身代金を要求されてしまう。実は血のつながりはなく、それぞれが苦しい過去を背負って生きてきた寄せ集めの家族が、母親を奪還し、ささやかな幸せを守るために奮闘する姿を描く。
「at Home」は、2015年に全国で公開予定。京都国際映画祭は、19日まで。