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中井貴一「娘を嫁がせるような気持ち」 主演作「柘榴坂の仇討」初日に感無量

2014年9月20日 15:05

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ふたりの武士の運命の再会を描く
ふたりの武士の運命の再会を描く

[映画.com ニュース]中井貴一主演「柘榴坂の仇討」が9月20日公開し、東京・丸の内ピカデリーで行われた舞台挨拶に、中井貴一阿部寛広末涼子藤竜也木崎ゆりあ近江陽一郎若松節朗監督が登壇した。中井は「育て上げた娘を嫁に出すような気持ち。日本人の心をなんとか伝えられたらと、スタッフ、キャストは頑張ったつもりです」と、無事初日を迎え感無量の面持ちを浮かべた。

全国255スクリーンで封切られた本作は、人気作家・浅田次郎氏の短編が原作。主君が暗殺されるという不祥事に、仇討ちを命じられた金吾(中井)と、井伊を討った水戸藩浪士・佐橋十兵衛(阿部)というふたりの男がたどる13年間の苦悩と孤独、そして後に訪れる「運命の再会」を描く。

中井の仇討の相手・佐橋十兵衛を演じた阿部が「こういう作品を待ち望んでいました。忘れてはいけない日本人の心を、人を描くことで表現した作品。先日試写室で見て、心を打たれて最後は涙しました」と明かすと、金吾の妻を演じた広末も「私も目を腫らして劇場を出ました」と告白。「改めて日本の歴史であったり、男性観、女性観みたいなものを突き付けられて胸が熱くなりました」と感極まった表情を見せた。

さらに、藤竜也が「この作品では女性をうまく描くことで男が浮かび上がってくる」と女性の描き方を褒め称え、若松監督が「男たち、武士はひたむきに生きて、女性はそれを支える。今の時代も男どもは女性をもっと大切にしたいですね。今日はどうぞ手をつないでお帰りください」と挨拶すると、観客から歓声が上がった。

また「この作品で心に残った愛は?」と質問されると、まだ出来上がった作品を見ていないという中井は「カットされているかもしれないので……阿部さんから」と阿部にパス。阿部は「またですか……(笑)」と苦笑しながらも「この映画は女性の強さを描いた映画。女性の気持ちを繊細にはっきり描いていて、気持ちのよい作品になったのはそのおかげ」と、女性の愛情の深さに感服した様子だった。

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