ベネチアに秀作が続々 A・ガーフィールド主演作&「アクト・オブ・キリング」続編が上映
2014年9月1日 12:25

[映画.com ニュース] 第71回ベネチア国際映画祭が最初の週末を迎え、早くも秀作が登場している。スパイダーマンとは180度異なるキャラクターに扮したアンドリュー・ガーフィールドと、マイケル・シャノンの共演がみせるラミン・バーラニの「99 Homes」は、アメリカのサブプライムローンを払えなくなった低所得者層の問題を取り上げた力作。監督、シャノンとともに会見とレッドカーペットに参加したガーフィールドは、「僕の父はビジネスマンで、早くから自分にはこの世界は合わないと感じていた。とても個人的な理由で本作を引き受けたし、リサーチで“被害者”とされる人々の話しを聞き、心を動かされた」と語った。
ジョシュア・オッペンハイマーの「The Look of Silence」は、「アクト・オブ・キリング」の続編と言えるようなドキュメンタリーだ。1965年のインドネシアでの大虐殺で兄を殺害された青年が、事件に関わった人々を訪ね執念で当時の様子を聞き回る。その怨念の深さと、加害者やその家族との温度差が胸を突く。
アウト・オブ・コンペティション部門では、アメリカの大御所ピーター・ボグダノビッチ(「ペーパー・ムーン」)とバリー・レビンソン(「レインマン」)がともに熟練した名匠の技を披露。劇場用フィクションとしては実に13年ぶりの新作となったボグダノビッチの「She’s Funny That Way」は、オーウェン・ウィルソンを主演にニューヨークのブロードウェイの内幕にユーモラスな愛憎劇を絡め、ウッディ・アレンの極上のコメディのような味わいを見せる。
会見でハリウッドの大作映画に対する痛烈な批判を展開し、「いまは(映画の中身でなく)数字ばかりが問題にされる。だが現在の特殊効果はいかにもフェイクなものばかりで退屈だ。私はウェス・アンダーソンやノア・バームバックのような作家に惹かれる。自分でも低予算の作品をつくる方が好きだ」と持論を展開した。
かたやレビンソンの作品は、アル・パチーノを主役に、60代を迎え精神的にも肉体的にもモチベーションを失った舞台俳優が、若い女性との出会いを機に盛り返す様子を、ユーモアをこめて描いた。パチーノが入れ込んだというのがわかるほど主人公とオーバーラップする。
パチーノはもう1本、デビッド・ゴードン・グリーン監督のコンペ作品「Manglehorn」にも主演し、レッドカーペットを沸かせた。こちらは、過去の思い出にとらわれ鬱(うつ)に陥ったキャラクター。会見で役との共通性を問われたパチーノは、「自分自身はとてもラッキーな人生を歩んで来たと思っている。もしかしたら鬱なのかもしれないが、それがどんなものか自分ではわからないね」と語り、会場の笑いを誘った。(佐藤久理子)
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