第71回ベネチア国際映画祭開幕!イニャリトゥ監督初のコメディに高い評価
2014年8月28日 14:00

[映画.com ニュース]第71回ベネチア国際映画祭が8月27日(現地時間)に開幕した。オープニング作品として、アレハンドロ・イニャリトゥ初のコメディとなる「バードマン」が選出された。監督によれば、「スパイシーなメキシコ料理のあとデザートが食べたくなるように、ジャンルの違うものが撮りたくなった」そうだが、コメディといっても俳優人生の舞台裏を描いた、かなり辛辣でドラマティックな作品だ。ニューヨークのブロードウェイを舞台に、マイケル・キートン演じる元映画スターが芝居で起死回生をはかろうと奮闘するさまを描く。全編1カットかと見紛う、流れるようなカメラワークが秀逸で、プレス上映でも拍手が起きるなど、高い評価を得た。
映画祭ディレクターのアルベルト・バルベラは会見で、今年のセレクションについて昨年の流れを受け商業性よりもクオリティを重視したことを強調した。「ミッションは、伝統的なやり方ながら中身を重視することによって映画監督をサポートすること。それが我々にとって大切であり、ベネチアの独自性を得る最良の方法だと思う」と語った。
確かに今年のラインナップをみると、華やかさのあるスターの出演作よりも監督のネームバリューやテーマの面白さに着目したものが多い印象だ。計20本のコンペティション作品には、「アクト・オブ・キリング」で知られるジョシュア・オッペンハイマー、ファティ・アキン、アンドレイ・コンチャロフスキー、アベル・フェラーラ、グザビエ・ボーボワ、ブノワ・ジャコーらの名前が並ぶ。さらに日本からは塚本晋也が大岡昇平の原作を映画化した「野火」が選ばれている。
コンペに比べてやや華やかなアウト・オブ・コンペティョンは、ジャガー・ルクルトの主催する監督栄誉(ばんざい)賞を授与されるジェームズ・フランコ監督作、オーウェン・ウィルソンを起用したピーター・ボグダノビッチ作品、アル・パチーノ主演のバリー・レビンソンの新作、ラース・フォン・トリアーの「ニンフォマニアックVol1&2」のディレクターズ・カット版などがある。また先鋭的な作品を特集するオリゾンティ部門では、韓国のホン・サンスの「自由が丘8丁目」に出演した加瀬亮が、レッドカーペットに駆けつける。
今年の審査員メンバー、ティム・ロス、エリア・スレイマン、サンディ・パウエル、ジョアン・チェンらを率いる審査員長は、「グランド・ブダペスト・ホテル」の音楽などで知られる作曲家のアレクサンドル・デスプラ。「オリジナルで大胆で、印象的な視点を持った作品を発見したい」と語った。9月6日の授賞式で各賞が発表になる。(佐藤久理子)
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