黒川芽以、恋に仕事に悩む女性を演じた日台合作「南風」への愛を語る

2014年7月11日 23:40

主演作「南風」への思いを明かした黒川芽以
主演作「南風」への思いを明かした黒川芽以

[映画.com ニュース] 日本からわずか3時間の距離で、異国情緒あふれる世界が広がる台湾。観光地として高い人気を誇る同所を舞台に、恋愛と仕事に敗れた女性が成長する姿をフレッシュに描いた日台合作「南風(なんぷう)」が完成した。主演女優は、ジャンルを問わずにキャリアを重ねてきた実力派女優・黒川芽以。「ひとつのイメージにとらわれずに、どんどん変化できる女優でありたい。それが見ている人へのサプライズだと思うし、面白いと感じてもらいたいんです」。そう笑顔をのぞかせる黒川は、初となる海外撮影に挑んだサイクリングムービーを通じ、何を感じたのか。

神童」の萩生田宏治監督が、「コドモのコドモ」以来約6年ぶりにメガホンをとったロードムービー。若いモデルに恋人を奪われ、仕事でも異動を命じられた26歳の雑誌編集者・藍子が、サイクリング記事取材のため、訪れた台北で、ガイドを買って出た少女トントン、青年ユウとぶつかりながらも心を通わせていく。

九フン、淡水、日月譚をはじめとした台湾の観光名所や、広島と愛媛を結ぶサイクリングロード「しまなみ海道」が映し出され、実際に足を運んだかのような臨場感あふれる美景を味わうことができる。「もともと乗り物が好きで車も乗るのですが、自転車で遠出したくなりますね」。黒川は撮影を通じていくつものスポットをめぐり、自らクロスバイクを購入するほどサイクリングに魅了された。

本作は、「サイクリング」「台湾」というテーマに加え、人生の岐路に立ち悩む20代後半の女性の姿を浮き彫りにしている。「私は藍子を演じることに集中していました。20代後半の女の子って、いろいろな悩みがあると思うんです。自分自身が20代後半ということもあり、サイクリング、台湾とともに女性の感情が3つ目の柱としてありました」。萩生田監督と話し合いを重ね、20代後半の女性のリアルな感情をすくいとっていった。

「南風」の一場面
「南風」の一場面

「頑張ろうとしているけれどたまにガクッときちゃうところが、1番リアルだと思うんです。毎日落ち込んでいたり、ずっと立ち上がれないわけではないけれど、たまに引っぱられてしまうことがある。なにかを思い出したり、あるひと言で傷ついて落ち込んだりすることがある。そこをきちんと表現したいと思ったんです」。恋愛、仕事と誰もが直面する困難を抱えた女性像を、等身大のキャラクターとして演じ「楽しい旅のなかでリフレッシュするということだけではなく、旅の途中での感情の揺れを表現したいと思っていました。だから、台湾の空気や役者さんたちも藍子をつくってくれたんです。芝居はひとりでするものではないし、その場所の空気を感じてやりたいんです」

黒川の「南風」への愛はあふれんばかりだ。「自分のなかですごく思い入れが強くて。大変であればあるほど、思い入れが強くなると思うし、単純にこの映画がすごく好きなんです。今までやったことがないジャンルだったんですよね、ロードムービーって」。新たなステップに踏み出した本作を経て、「海外での撮影はすごく刺激的で面白かった。時間が経って気付かないと『ここが成長した』と言葉で言うことはできないけれど、すごく刺激になると思うんです。常に刺激や影響を受けていた方が芝居に深みが出ると思うので、チャンスがあればまた海外で撮影したいです。刺激を受けて価値観を変えるには、年を重ねると旅をしないと難しいんじゃないかな。そういう意味で、ロードムービーは刺激的なのかもしれないですね」

南風」は、7月12日から全国で公開。

(映画.com速報)

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