ツァイ・ミンリャン監督引退作「郊遊」予告で描く街を漂流する親子
2014年7月11日 19:00
「ヴィザージュ」以来、約4年ぶりとなるツァイ監督の新作。台北郊外の空き家で暮らし、ホームレスのような過酷な生活を送る貧しい父子の姿から、台湾の現代社会が持つ一面に迫る。第70回ベネチア国際映画祭で審査員特別大賞を受賞したほか、台湾版アカデミー賞として知られる第50回金馬奨で監督賞、主演男優賞受賞に輝いた話題作だ。
不動産広告の看板を掲げる「人間看板」として働き、わずかな金を稼ぐ父。学校に通わず、試食目当てにスーパーをさまよう幼い兄妹。3人は屋外で弁当をつつき、小さな布団で眠りにつく。予告編では、リー・カンション扮する父の孤独、リーの甥(おい)と姪(めい)が演じた兄妹の無垢(むく)なきらめきが交差。街を漂流する親子の姿と通じて、ツァイ流の「郊遊(中国語でピクニックを意味)」を映し出す。
当初、邦題は「郊遊 JiaoYou」に決定していたが、ツァイ監督の意向を受け「郊遊 ピクニック」に変更。今回完成したポスターは、廃墟のようながらんとした部屋に佇む男をとらえたティザービジュアルから、ツァイ監督の思いを形にするため大胆にデザインを変更。「きらめいていた ピクニックのようだった あれは、いつの記憶?」という問いかけとともに、涙を流すチェン・シャンチーと背に寄り添うリーの姿が胸を打つ。
「郊遊 ピクニック」は、8月下旬に東京・渋谷のシアター・イメージフォーラムほか全国で公開。
(C)2013 Homegreen Films & JBA Production
Amazonで関連商品を見る
関連ニュース
映画.com注目特集をチェック
スプリングスティーン 孤独のハイウェイ
【人生にぶっ刺さる一本】すべての瞬間が魂に突き刺さり、打ち震えるほどの体験が待っている
提供:ディズニー
ブルーボーイ事件
【日本で実際に起きた“衝撃事件”を映画化】鑑賞後、あなたは“幸せ”の本当の意味を知る――
提供:KDDI
なんだこの面白そうな物語は…!
【ヤバすぎる世界へ、ようこそ】“最弱”ד下半身を失ったアンドロイド”…予告だけで今すぐ観たい!
提供:ディズニー
火の華
【あまりにも凄すぎた】“日本の暗部”に切り込んだ圧倒的衝撃作――フィクションかノンフィクションか?
提供:アニモプロデュース
盤上の向日葵
【「国宝」の次に観るべき極上日本映画に…】本作を推す! 壮絶な演技対決、至極のミステリー、圧巻ラスト
提供:松竹
てっぺんの向こうにあなたがいる
【世界が絶賛の日本映画、ついに公開】“胸に響く感動”に賞賛続々…きっとあなたの“大切な1本”になる
提供:キノフィルムズ
