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沖縄国際映画祭の地域発信型映画「いなべ」満を持して一般公開

2014年6月1日 10:00

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舞台挨拶に立った深田晃司監督ら
舞台挨拶に立った深田晃司監督ら

[映画.com ニュース] 昨年の東京国際映画祭でコンペティションに選出された「ほとりの朔子」の深田晃司監督の短編映画「いなべ」が5月31日、東京・渋谷のシアター・イメージフォーラムでレイトショー公開された。深田監督は、主演の「ハイキング・ウォーキング」の松田洋昌、元宝塚の倉田あみとともに舞台挨拶。「結末を知ってから見ても、伏線が分かって楽しんでもらえると思います」とリピーター獲得に向け、PRに努めた。

昨年の沖縄国際映画祭の地域発信型映画として、深田監督の出身地・三重県のいなべ市と共同で製作。だが、当時は上映時間の制約があり、今回の劇場公開に向け倉田が滑り台を滑るシーンを自腹で編集して追加するほどの思い入れを見せ、「ロケで見た時から、ここを滑りたいと思って、スタッフ全員に滑ってもらったほど」とこだわりを見せた。

しかも、地域発信にありがちな名所旧跡などはほとんど写さず、松田も「何がどうなっているんだってところ、たくさんありますよね?」と疑問視。さらに、「内容がけっこうヘビーなのに、よくいなべの人たちがOKしてくれたと思うわ」と妙に感心していた。

それでも、倉田は「私は2回目でウルっときて、3回目で涙しました」と監督の意図に同調。いなべの養豚場で働く弟と、17年ぶりに子どもを連れて帰ってきた姉が、故郷を歩くうちに過去の記憶を掘り起こしていくファンタジックなストーリーで、深田監督は「生と死は常に隣り合わせであることを描きたかった」と意味深に話していた。

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