オスカー受賞ドキュメンタリー「シュガーマン」監督が36歳で死去
2014年5月14日 14:00

[映画.com ニュース] 2013年の第85回アカデミー賞で長編ドキュメンタリー映画賞を受賞した、「シュガーマン 奇跡に愛された男」のスウェーデン人監督マリク・ベンジェルールさんが5月13日未明(現地時間)、スウェーデン・ストックホルムで死去した。36歳だった。現地警察の発表では遺体発見時の様子や死亡の原因は明らかになっていないが、犯罪行為の疑いはないという。
同作は、1970年代に米デトロイトからこつ然と姿を消し、後に南アフリカで伝説となったシンガーソングライター、ロドリゲスがたどった運命をひも解いたドキュメンタリー。ベンジェルール監督にとって、謎に包まれたロドリゲスを追いかけ4年の歳月をかけて完成させた同作が初めての長編映画だった。サンダンス映画祭で観客賞と特別審査員賞の2冠に輝いたのを皮切りに、アカデミー賞をはじめ英国アカデミー賞やナショナル・ボード・オブ・レビューといった数々の映画祭や映画賞を席巻した。
子役としてテレビドラマに出演経験のあるベンジェルール監督は、大学でジャーナリズムやメディア制作を学び、スウェーデンの公共テレビ局SVTでミュージシャンにスポットを当てたドキュメンタリー番組の制作に携わっていた。06年に退職し、作品の題材を求めてアフリカを旅行中、ロドリゲスと出会ったことで同作が誕生した。
現地では、ベンジェルール監督の訃報をトップ記事で報じているメディアもあり、親交のあったジャーナリストやプロデューサーたちから追悼のコメントが寄せられている。また、ロドリゲスは現在ツアーの最中で、この知らせをまだ受け取っていないようだ。
(C)Canfield Pictures / The Documentary Company 2012
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