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D・アロノフスキー監督「ノア 約束の舟」製作のこだわりを語る

2014年5月14日 13:00

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マスコミ陣との質疑応答に 応じたダーレン・アロノフスキー監督
マスコミ陣との質疑応答に 応じたダーレン・アロノフスキー監督

[映画.com ニュース] スペクタクル巨編「ノア 約束の舟」のプロモーションで来日中のダーレン・アロノフスキー監督が5月14日、都内で会見した。聖書を題材にしながらも、斬新な解釈で独自の人間ドラマを描き出し「何1000年も語り継がれている偉大な物語だけど、これまでメジャー映画として製作されてこなかった。正義とあわれみ、善と悪、正しい人間とはどういうものか。人間同士の葛藤を描くことによって、観客にもつながりを感じてもらえるようなものしたかった」と狙いを語った。

旧約聖書に登場する「ノアの箱舟」を原案に、世界が大洪水によって滅びることを知ったノアが、強い使命感に駆られて巨大な箱舟を作り始める姿を壮大なスケールで描く。主演にラッセル・クロウ、共演にジェニファー・コネリーローガン・ラーマンエマ・ワトソンら豪華キャストが顔をそろえた。

レスラー」「ブラック・スワン」で脚光を浴びたアロノフスキー監督は、「13歳の時、先生から『何でもいいから平和についての詩を書いて』という課題を与えられ、その時に書いたノアに関する詩が国連のコンテストで優勝。それを機にストーリーテラーになろうと決めた」と製作のきっかけを明かし、「その時の先生を見つけ出して、片目が不自由な老女役と、ノアの夢の中に出てくる死体役で出演してもらったんだ」と裏話を語った。

そして、「さまざまな奇跡が起こる物語に、きちんとリアリティをもたらしてくれる俳優がクロウだった。彼は目の動きや唇のひねりだけで感情を伝えることができる。『グラディエーター』以来、英雄的な役柄を演じていなかったのでぜひやってもらいたかった」と念願のキャスティングを実現させた。

聖書通りに制作したという箱船は、「たくさんの動物や堕天使が登場するファンタスティックな物語なので、俳優たちにとって現実味のあるもの、サイズやスケールを感じられるものにしたかった」といい、約6カ月かけて制作したセットには「かなり大量の材木を使ったけれど、この映画には自然環境的なメッセージも含まれているので全部リサイクルしたんだ」と環境にも配慮。さらに、「1分間に5000ガロン(約19000リットル)の雨を降らせることのできる機械を作り、どの映画よりも多くの雨を降らせた。歴史に残る大洪水なので、水は大変に重要な要素だった」とこだわりを語った。

ノア 約束の舟」は、6月13日から全国公開。

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