ツァイ・ミンリャン監督引退作が公開決定 監督こだわりのビジュアルもお披露目
2014年4月19日 08:35

[映画.com ニュース]昨年の第70回べネチア国際映画祭にて審査員特別大賞を受賞したツァイ・ミンリャン監督の「Stray Dogs(英題)」が邦題「郊遊 Jiao You」として今夏日本公開が決定、ティーザー画像がお披露目された。ツァイ監督はべネチアでの会見で、今作を最後に引退すると発表している。
ツァイ・ミンリャン監督は、1992年「青春神話」で監督デビュー、第2作「愛情萬歳」でべネチア映画祭金獅子賞、第3作「河」でベルリン映画祭銀熊賞を受賞し、日本でも熱狂的なファンを集めている。
10本目となる長編映画で「黒い目のオペラ」以来8年ぶりの日本公開作となる今作は、台北の郊外で水道も電気もない空き家に暮らす貧しい父親と2人の子どもの姿を描くが、父にとってホームレス同然に生きるつらい日々は、子どもたちの目からはまるでピクニック(「郊遊」原題の意味)のようにも見える。独特の長回しを多用し、現代台湾の一面をあぶり出す。台湾のアカデミー賞に相当する第50回金馬奨では監督賞受賞とともに、リー・カンションに初の主演男優賞受賞をもたらした。
日本公開にあたっては、今作の世界観にもっともふさわしいと、中国語の原題がそのまま「郊遊 Jiao you」として邦題となった。ティーザー画像はツァイ監督がこだわりぬいて作り上げたオリジナルビジュアルを使用し、主演のリーが書いた「郊遊」の文字が廃墟らしき場所に佇む男性の後ろ姿に浮かび上がるデザインだ。
「郊遊 Jiao You」は今夏シアター・イメージフォーラム他全国順次公開。
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