若手注目株・小林涼子「これで制服を脱げる」 「大人ドロップ」は青春の集大成
2014年4月3日 19:10

[映画.com ニュース] 人気雑誌のモデルからキャリアをスタートさせ、現在ではドラマや映画など女優としての活動の幅を広げている若手注目株・小林涼子。若手実力派キャストが顔をそろえた青春映画「大人ドロップ」でも、ちょっと生意気で大人びた女子高生ハルを好演している。役者として大きなターニングポイントとなった本作について、飾らない“素”の言葉で語ってくれた。
池松壮亮、橋本愛、前野朋哉、そして小林演じる高校3年生の4人が、それぞれ悩みや焦りを抱きながら、子どもから大人へと成長していこうともがくひと夏を描く。原作は樋口直哉氏の同名小説で、「荒川アンダー ザ ブリッジ」の飯塚健監督がメガホンをとった。
現在24歳の小林は、「最初から最後まで明確な答えは出ないけれど、もがいてあがいて必死になって、それでもうまくいかなかったり。その繰り返しが愛おしかった。彼らと同じような青春を送ったわけじゃないのに、同じような“匂い”を感じたんです」と自身の青春時代と重ね合わせた。そして、「漠然とした苛立ち。息苦しさやもどかしさ。でも通り過ぎれば『あの時よかったね』って思える時期。疾走感ではないけれど、モヤモヤが少しずつ晴れていく爽快感。嘘が少なくて、演じていてもとてもリアルでした」と自然体の演技を見せている。
小林が演じたハルは、年上の彼氏と交際しながらも、池松演じるクラスメイトの浅井に秘めた恋心を寄せる複雑な女の子。小林は、「ハルちゃんはいじらしくてすごく好き。言いたいことを好き放題に言っているように見えるけど、それは何かを隠すためだったりする。そんなハルちゃんが本当に愛おしかった。ただの奔放な女の子にならないようにと願いながら演じていたんです」と振り返る。
ハルははっきりとしない浅井に苛立ちを募らせるが、小林自身も「もちろん今は全然そんなことないけれど、撮影中はハルが由を思う気持ちと重ね合わせてしまって、池松君を見るとイライラした。でもそれは、ハルを演じるうえでの感情としてすごい正しかったんだと思う」というほど役になりきっていた。
そんな心の内からわき上がってくる芝居も、昔から小林を知る飯塚監督あってのことだった。当時19歳だったという飯塚監督との出会いを振り返り、「『消えたい!』っていうくらい、とにかく恥ずかしい! ハルちゃんみたいにモヤモヤで多感でヘソが曲がった時期を知られているので(笑)。でも、だからこそ正直にぶつかれたところもある。飯塚監督がいたからきっとこの仕事を続けているし、この作品で今24歳の自分の人生をフィードバックできたこともよかった」としみじみ。そして、「私自身、大人になりたくなかったりなりたかったり。周りの同級生たちは進学や就職で進路が決まっていくなかで、自分はこのままこの仕事を選んでいいのかなと悩んだ時期もあった。そのモヤモヤからやっと解放された今、『これで制服を脱げる』と思える作品に出合えたことが、本当に幸せです」と清々しい笑みを浮かべた。
そして、「みんなそれぞれの世界があるけど、『いいものを作りたい』という気持ちは一緒。一緒にいるけれど馴れ合いじゃなく、刺激や勉強になることも多かった。これからも色々なジャンルの映画、役柄に挑戦していきたいです」と意欲満々だった。
「大人ドロップ」は4月4日より公開。
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