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命がけで通学するケニアの兄妹、日本の子どもたちにエール「学校は将来への“源”」

2014年3月23日 18:05

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片道15キロのサバンナを2時間かけて通学していた ジャクソン君とサロメちゃん
片道15キロのサバンナを2時間かけて通学していた ジャクソン君とサロメちゃん

[映画.com ニュース] 危険な道のりを経て通学する子どもたちの姿に迫ったドキュメンタリー「世界の果ての通学路」の試写会が3月22日、都内で行われ、来日したパスカル・プリッソン監督をはじめ、本作に出演するケニア出身のジャクソン君とサロメちゃん、お茶の水女子大学大学院人間文化創成科学研究科の榊原洋一教授がティーチインを行った。

地球上の4つの地域を“通学路”という視点でとらえたドキュメンタリー。ケニアのサバンナを命がけで駆け抜ける兄妹、雄大なパタゴニア平原を馬に乗って通学する兄妹、モロッコの険しいアトラス山脈を越え寄宿舎を目指す少女、未舗装の道を車椅子で通うインドの三兄弟にフォーカスし、子どもたちの教育への渇望や生きる希望を描き出す。

片道15キロメートルの道のりを2時間かけて通学する、ジャクソン君とサロメちゃん兄妹。将来の夢は飛行機のパイロットだという13歳のジャクソン君は、初めて訪れた日本の印象を「とにかくたくさんの人に驚いた。みんな忙しそうに歩いているのも印象的。でも人々はみんな礼儀正しく、お辞儀する姿勢には尊敬する」と語った。そして、「僕にとって学校は将来への“源”。違う社会や文化、考え方と交流がもてる場所。明日に向かって色々なことを学ぶ場所だと思う」と熱弁をふるった。10歳のサロメちゃんも、「私は将来教育の博士になりたい。私の両親は飛行機に乗ったこともないけれど、頑張って私を学校に行かせてくれた。一生懸命勉強して、私が彼らを助けたいし、国にも貢献していきたい」と力強く語った。

プリッソン監督は、「私自身も今回出会った子どもたちに大変驚かされた。彼らは欧米や日本の子どもたちよりもずっと成熟してる。彼らは自分のためだけでなく、国のためになることまで自覚して学校に通っている」と感心しきり。また、「ジャクソンは子どもだけど、世界の厳しさを知ってる。貧困から脱出するために競争があることを分かっていて、そのインテリジェンスにひかれた」と尊敬の念。兄の背中を一生懸命追いかけるサロメちゃんにも、「ケニアで少女が学校に行くのはものすごく大変なこと。あきらめてしまう子が多い中で、サロメは勇気のある女の子。ケニアの女性として成功してほしい」と大きな期待を寄せた。

榊原教授は、「学校に行きたいという子どもたちのモチベーションに感銘を受けた。日本の子どもたちは“自尊感情”があまり高くなく、学力はあるけど『自分は何かできる』という意識が低い。不登校の子どもが増えているのも、大人が子どもを引っ張りすぎる傾向があるのかもしれない」と分析し、「子どもたちが元々もっている『やりたいんだ!』という“根っこ”を発見してもらうためにも、日本のたくさんの子どもたちに見てほしい」と語りかけた。

最後にジャクソン君は、「日本には学校に行きたくない子どもが多いと聞いた。日本はハイテクノロジーの国なのだから、大人はそのハイテクを駆使して子どもたちに学校へ行くよう説得してほしい。そうじゃないとその技術もいずれ廃れてしまう」とユーモアを交えながら、「世界中の子どもたちが教育を必要としている。行きたくても行けない状況の子もいる。人生を切り拓くために学びを得ることは重要。真剣に向き合ってほしい」と客席に語りかけた。

世界の果ての通学路」は4月12日より全国順次公開。

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