台湾スター、ピーター・ホー、犬との撮影を述懐し日本語で「ムズカシイ!」
2014年3月14日 19:45
[映画.com ニュース]原田マハの小説を日台合作で映画化した「一分間だけ」に出演するピーター・ホーが来日。チェン・フイリン監督、日本人キャストの池端レイナらとともに3月14日、都内劇場で行われたプレミア上映会に出席した。日本版主題歌を歌う住岡梨奈も駆けつけ、ギターを手に主題歌を初めて生で披露した。
出版社での仕事に情熱を燃やすヒロインが忙しさの中で人生を見失いかけるが、共に暮らす愛犬のゴールデンレトリバーとの関係の中で大切なものを見出していくさまを描き出す。
客席には台湾スターのホーの来日を歓迎する熱烈なファンが集まり、手作りのボードを掲げて歓声を浴びせる。ホーは自身の坊主頭を指しながら「ミナサン、コンニチハ。カミノケ、ミジカイ、サムイ」と語り、笑いを誘った。第9回大阪アジアン映画祭での上映でホー自身も作品を鑑賞したが「アタマは寒いけど心はあたたかくなりました」と充実の表情。観客の反応についても「セリフがないとき、観客が鼻をすする音が聞こえてきました」と日本の観客の涙を誘ったことに手ごたえを感じたよう。
池端は「ここにいること、そして、日台合作の作品に出られたことを誇りに思います」と日本語で語り始め、すぐに自ら中国語で内容を通訳。元々、本作に参加する以前は中国語は「全く話せなかった」と言うが「撮影の2カ月前から現地に住み込んで勉強し、みなさんと交流できるようにしました」と明かし、客席からは称賛の拍手がわき起こった。
本作のために同名の主題歌「一分間だけ」を書き下ろした住岡は、初めて飼った犬がゴールデンレトリバーだったそうで、強い縁を感じているよう。「人といる時間、そしてペットといる時間、その一瞬を大事にしたいという気持ちを込めました」と語り、初めて人前で「一分間だけ」を披露。出だしでつまづき「もう一回いいですか(笑)」と頭からやり直すという一幕もあったが、会場のあたたかい拍手に背中を押され、力強い歌声を響かせた。
住岡の「犬との生活の時間、感覚を思い出しました」という言葉にフイリン監督とホーは、犬との撮影を振り返り、そろって日本語で「ムズカシイ!」と苦笑。最後にホーは「今日はホワイトデー。みなさんに花束を贈りたいと思います。映画を見て心の花を感じてください」と呼びかけ、会場は拍手に包まれた。
「一分間だけ」は5月31日から公開。