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熊切和嘉監督「私の男」こん身のアピール 桜庭一樹も太鼓判

2014年3月4日 19:45

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熊切和嘉監督と原作者の桜庭一樹氏
熊切和嘉監督と原作者の桜庭一樹氏

[映画.com ニュース] 浅野忠信二階堂ふみが共演した熊切和嘉監督の最新作「私の男」の完成披露試写会が3月4日、都内で行われた。熊切監督は、原作者の桜庭一樹氏とともに登壇し、「11本目の長編作品。今できることを全て追求しました。どうぞ体感してください」と自信のほどを語った。

第138回直木賞を受賞した桜庭氏の同名ベストセラー小説が原作。10歳で孤児になった少女・花(二階堂)と、若くして花を引き取った遠縁の男・淳悟(浅野)が、内なる空虚を抱えながら寄り添うようにして生きる姿を描く。熊切監督は、撮影の近藤龍人とともに、時代別に16ミリ、35ミリ、デジタルと機材を使い分け、北海道の雄大な自然を余すところなくとらえている点も見逃せない。

熊切監督は、激賞された「海炭市叙景」(2010)を撮り終えた直後、知人に紹介され原作と出合ったといい、「読み始めて人間を描くうえで避けて通れない気がして、次に撮るのはこれだ! と思った」と述懐。桜庭氏も「映画が好きだったので、PFFで賞をとった人が撮ってくれると知って嬉しかった」と明かした。

桜庭氏は、紋別での撮影を見学に訪れたそうで「流氷からカメラマンの方が落ちちゃったんです。ベテランのスタッフさんが『カメラが先だ!』とおっしゃられていて、その後に『カメラを先に上げた方がおまえを助けやすいんだ』と説明されていた」と過酷な現場の様子をユーモアを交えながら振り返り、場内を盛り上げた。キャスティングについては、熊切監督が「浅野さんは原作を読んだときからイメージしていた。底知れぬ空虚感は浅野さんしかできないと思いました。二階堂さんは、別作品のオーディションに来ていて『ハナがいる』と感じたんです」と経緯を説明した。

私の男」は、6月14日から全国で公開。


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