司葉子が往年の日本映画と「昭和キネマ横丁」を語る
2014年3月1日 10:00

[映画.com ニュース] 角川書店、松竹、東映、東宝、日活が持つ膨大な作品群から、昭和30年代から40年代の日本映画を中心に全国のDVDレンタル店にてコーナー展開を行う共同企画、「昭和キネマ横丁」が実施中だ。日本映画界が最も活況を呈していた当時、東宝の看板女優として数々の作品に出演し、黒澤明監督作品や成瀬巳喜男監督作品でも知られる名女優、司葉子に話を聞いた。
約150作品にものぼる今回の作品ライブラリーを前に、「財産ですね」と司は言う。映画が娯楽の王様として君臨し、大映(角川書店)、松竹、東映、東宝、日活の5社がより良い作品、他社を出し抜くヒット作を目指してしのぎを削っていた時代。「当時は全盛期だという自覚なんてまったくなかったのですけど、今思えばすごい時代でしたよね。監督も素晴らしい方々がいらっしゃいましたが、カメラマンや照明さん、美術スタッフなど、技術者集団としても当時が頂点だったと思います。なにせ、まったくの新人だった自分が、カメラの前に立てば一人前の女優に映るんですから(笑)」と振り返る。
「昭和キネマ横丁」では、三船敏郎共演のクライムアクション「暗黒街の対決」(監督:岡本喜八)、森繁久彌共演のコメディシリーズ「サラリーマン忠臣蔵」「続・サラリーマン忠臣蔵」(監督:杉江敏男)がラインナップに並ぶ。
司は「三船さんはすごく優しい方で、現場で立っているとどこからか椅子を持ってきてね、『よう、葉子ちゃん。座りなよ』と声を掛けてくださるんです。黒澤監督作品の荒々しい役とは、まったく対照的」「森繁さんは相手の良いところを引き出そうとする方。本番前に、三木のり平さんやフランキー堺さんら共演の皆さんと、監督そっちのけで面白いアイデアを出し合って……私たちニューフェイスは会社に守られて離れて見ているんですけど、最高に楽しかったです」と、共演者とのエピソードを明かす。
特殊効果が派手だったり、展開が目まぐるしいものが多くなった現在の映画の風潮のなかで、こうした作品群にスポットが当たるのを「とても嬉しいこと」と司は言う。「ボランティア活動で若い方にも接することも多いのですが、偉大な作品を若い世代の方にも見ていただきたいですよね。今の映画とは違うリズムですから、また面白いと思います。映画は世代に関係なく、本能的に好きなものなんでしょうね」
「昭和キネマ横丁」は、TSUTAYA、ゲオほか全国約2000店のDVDレンタル店で展開中。
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