アカデミー賞4部門ノミネートのジュディ・デンチ主演作 モデルの母が語る
2014年2月11日 10:10

[映画.com ニュース]アカデミー賞で作品賞はじめ4部門にノミネート、79歳で初のアカデミー賞主演女優賞の獲得が期待されているジュディ・デンチ主演作「あなたを抱きしめる日まで」で、デンチ演じる主人公のモデルである、アイルランド人女性フィロミナ・リーさんからコメントが届いた。
映画は2009年に英国で出版されたリーさんの物語を映画化したもの。10代で未婚のまま出産した息子を修道院が金銭と引き換えに養子に出し、親子が離れ離れになり、ひとりでこのつらい事実を抱え込んだフィロミナは50年後、69歳にして息子を探す旅に出る。
本作は賞レースを賑わす“母”の物語として注目されており、リーさんは「生き別れた息子のことをいつもいつも思い、彼が幸せでありますようにと祈っていたわ。何度かアイルランドへ戻り、息子と過ごした修道院を訪ねたけれど、何度行っても修道女たちは、息子の行方を何も教えてくれなかった。そうしているうちに、子どもたちに息子アンソニーのことを話すべきだと思い始めて、息子の50年目の誕生日に、娘にその存在を明かしたの。それから、娘があるパーティで、BBCの海外特派員や政府の広報担当を経験していた記者と知り合い、息子のことを話してくれたのよ」と書籍化、映画化された半生を語る。
そして、「つらい経験だったけど、50年間胸にしまっていた過去をさらけだしたことで、書籍・映画となってひとりでも多くの人にこの物語を知ってもらえたることで、私は救われるわ。ジュディ・デンチにオスカーをとってほしいと思う。彼女は私という役を完璧に演じてくれたの」とデンチの熱演を褒め称えた。
リーさんの息子を思う気持ちを見事に体現したデンチは「彼女はとてもつらい過去を背負っているのにも関わらず、80歳とは思えないほど生き生きとした魅力的な女性だわ。私たちはすっかり仲良くなった。きっとユーモアのセンスが一緒だったのね。彼女がどんなに心優しい人なのかということも分かったわ。今この時代を生きている人物を演じ、そしてその人の人生を語るというのは大きな責任を伴うことだわ」と難役を振り返った。
「あなたを抱きしめる日まで」は3月15日全国公開。
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