三根梓「八重の桜」出演を経て芽生えた自覚 14年は「三匹のおっさん」に出演
2014年1月2日 07:10

[映画.com ニュース] 女優でモデルの三根梓が、北大路欣也主演の連続ドラマ「三匹のおっさん」(テレビ東京で1月17日午後7時58分から放送スタート)に出演する。2012年に映画「シグナル 月曜日のルカ」に主演し、銀幕デビュー。学業と仕事を両立させ、今年はNHK大河ドラマ「八重の桜」に山本みね役で出演した。進境著しい三根がいま何を思うのか、話を聞いた。
三根の力強い眼差(まなざ)しは、確実に目の肥えた多くの大河ドラマファンの心に届いたはずだ。だが、当の本人は「現場でお芝居するのがドラマ『死と彼女とぼく』以来で、1年くらいスパンがあったのですごく緊張しました」と撮影を述懐。主演の綾瀬はるか、風吹ジュンらが三根のために開いた食事会がきっかけとなり、意識に大きな変化が生じるようになる。
「そういう場を作っていただいたおかげで、私もちょっとずつ“家族の輪”に入っていくことができました。お芝居の部分はもちろんですが、先輩方の気配りや現場での振舞いを間近で見させていただいて、『私もこうありたいな』と学ばせていただきました。これまでは現場でも、足を引っ張らないように隅っこにいようとしていたのですが、風吹さんから『あなたも同じ土俵に立っているんだから、思い切って芝居をしていいんだし、伸び伸びと現場にいなさい』とおっしゃってくださいました。それで私も殻を破れたと感じています」。
もっともっと積極的に――。これまでとは異なる、軽快な一歩を踏み出した三根に用意された次なる舞台は、有川浩氏の人気小説をドラマ化する「三匹のおっさん」だ。北大路、泉谷しげる、志賀廣太郎というベテラン陣が演じる、かつての悪ガキ3人が結成した私設自警団“三匹のおっさん”が、町内にはびこる詐欺、チカン、動物虐待といった悪をぶった切る痛快作。三根は、志賀扮する有村則夫の娘・早苗に息吹を与える。
この現場でも、大先輩たちの懐の深さを目の当たりにする。クランクイン当初は緊張していたそうだが、「北大路さんは厳格なイメージが強かったのですが、『CMに出ているよね、いつも見ているよ』と気さくに話しかけてくださり、いつも『おなかが空いた』と言っている泉谷さんは、現場を盛り上げてくださる面白くて優しい先輩。お父さん役の志賀さんは、何でも包み込んでくれるような包容力があるんです」と笑顔で話す姿からは、3人に対する敬意がうかがえる。
ひとつひとつの仕事で得る、かけがえのない“財産”が、三根の血となり骨となる。3月には大学を卒業し、学生ではなくなる。「2014年からが勝負だと思っています。今までは学生という立場もありましたが、卒業してしまえばお仕事のことだけを考えられる。時間が増える分、もっと成長しなきゃいけないと思っています。長く皆さんに愛していただけるような女優になるために、その一歩目を踏み出せる年になればいいなと考えています」。
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