史上初、北朝鮮の映画界に密着したドキュメンタリーが公開
2013年12月18日 12:50

[映画.com ニュース] 北朝鮮映画界に初めて密着したドキュメンタリー「シネマパラダイス★ピョンヤン」が、2014年3月に公開されることが決定した。
本作は、08年ピョンヤン国際映画祭に招待されたシンガポールのドキュメンタリー映像作家ジェイムス・ロンとリン・リーが、北朝鮮の映画人に出会ったことがきっかけで誕生した。北朝鮮で映画は、重要なプロパガンダツールとして使われており、大の映画好きとして知られる故キム・ジョンイルは、ピョンヤンに日本、中国、韓国などの古い街並みを再現した広大なオープンセットを持つ撮影所を設立し、今でも年間100本に迫る勢いで新作が企画されているそうだ。
監督たちが取材対象として紹介されたのは、エリートが集うピョンヤン演劇映画大学の学生やベテラン映画監督ら選ばれた人たちで、案内員の同行と、撮影した映像すべてをチェックさせるという条件付きの撮影を余儀なくされた。しかし約2年間、4度の長期滞在によって、閉ざされた北朝鮮映画界やピョンヤンに住む人々の、日常生活や素顔を垣間見ることになる。
今回日本公開決定を受け、両監督は「多くの人は私たちの撮影対象が“演じている”と言うだろう。正しく振る舞うよう言われていることは想像に難くない。しかし辛抱強く様子を伺いながら、彼らのあからさまな、むき出しの姿をとらえた瞬間はあると思っている。何が真実か? どれが本当か? 観客がこの作品を見て、判断してくれればそれでいい」とコメントを寄せている。
「シネマパラダイス★ピョンヤン」は2014年3月渋谷 シアター・イメージフォーラムほか全国順次公開。
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