サンドラ・ブロックが明かす「ゼロ・グラビティ」の真髄
2013年12月13日 13:20

[映画.com ニュース] 全世界43カ国で興行収入ランキング第1位を獲得し、全世界興収が6億3000万ドルに達したSF超大作「ゼロ・グラビティ」の日本公開を前に、来日した主演女優サンドラ・ブロックがインタビューに応じた。
「とにかく“普通”のSF映画ではない」とブロックは力説する。「(一般的な女性と同じように)私も最初は『え? SFかあ……』と思ったけれど」と振り返りながら、「危機的状況の連続は恐ろしいけれど、とてもエモーショナルで、愛というものを強く感じられるように作られている。生きることってなんだろう、愛情ってなんだろうって、いわば“人生そのもの”が描かれている。舞台がたまたまた宇宙空間というだけで、SFジャンルでくくれる映画じゃないと思うわ」と明かした。「男性の観客でも、ボロボロと涙を流して見てくれる方もいる。見終わったあとには、もっと人生を味わいたい、そう思ってもらえる映画だと思うわ」。
地表から60万メートル上空で、船外作業中に宇宙空間に投げ出されてしまうメディカル・エンジニアのライアン・ストーン博士を演じる。ブロックはこの役を通して、「悲劇が自分を成長させる」ということを経験したと語る。この物語でライアンは、地球との交信が途絶え、宇宙で孤立する状況に追い込まれて初めて、失っていた生への希望を取り戻す。そして、「人生はいかに大切か。1日1日を無駄にしてはいけないんだと(役を通して)気づいたの。大切な人に『愛しているよ』と伝えるべきだとかね」と改めて自覚したと言う。
そうしたブロックの熱演は、映画を見る者にも同じ感情を抱かせ、アルフォンソ・キュアロン監督が生み出した驚異的な映像のインパクトと同等以上に、観客の胸を打つ。2度目のアカデミー賞主演女優賞の期待も高まっているが、「この映画を撮ったことが一生に1度の体験なので、もうすでに賞をもらったような気持ち」。1987年に映画デビューを果たし、初のオスカー受賞は09年。年齢を重ねるほどにキャリアを充実させているブロックは、「人生経験を積むほど、それを仕事にも取り込んでいける。仕事がより豊かになると思う」と、その理由を自己分析する。
そして、「大切なのは『ノー』と言えること。注目されて、次々と来る仕事を『これを断ると次がないかもしれない』と全部受けていると、結局はいいもの、完璧なものはできなくなる。(女優としての才能を)消費されておしまいなんです」と長年の女優生活を通じて学んだことを挙げる。さらに、「私はかなり長く休みを取らせてもらえているんだけど、それでもまたこうして呼び戻してもらえることは本当に幸運だと思う。年を取ってチャンスに対する感謝の気持ちが強まったし、現場に行くのも、若い頃よりもずっと楽しいと感じているの」と語った。
「ゼロ・グラビティ」は、本日12月13日から全国で公開。
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