堀北真希主演作を彩る「赤いスイートピー」 吉田恵輔監督の長年の思いが結実
2013年12月6日 09:00
[映画.com ニュース] 堀北真希主演の映画「麦子さんと」に、松田聖子の名曲「赤いスイートピー」が映画挿入歌として初めて使用されている。同曲が流れる予告編が解禁された折にも話題を集めたが、この楽曲提供が実現した秘話と、堀北が同曲を歌っている劇中カットが明かされた。
「麦子さんと」は、「純喫茶磯辺」「さんかく」などで注目を集め、来春公開の話題作「銀の匙 Silver spoon」でもメガホンをとる新鋭・吉田恵輔監督が、自身の亡き母への思いを込めて描いたオリジナル長編作品。アニメ好きのオタク女子・麦子(堀北)と、麦子を捨てたはずの母(余貴美子)との絆を描いたハートフルドラマで、劇中、堀北演じる麦子が「赤いスイートピー」を披露する場面がある。
同曲が提供された裏側には、吉田監督の「この曲以外では『麦子さん』は撮れない!」という熱い思いがあったからだという。吉田監督は脚本の第一稿を書きあげた時から、すでに「赤いスイートピー」の使用を熱望しており、長年温めてきた思いが結実した格好だ。撮影中も、堀北が「赤いスイートピー」を披露するシーンでは、実際に曲を流しながらの撮影を敢行。さらに吉田監督の同曲へのリスペクトを表現するため、撮影用台本の最終ページに歌詞を全掲載した。
「赤いスイートピー」は、松任谷由実が呉田軽穂名義で作曲し、松田聖子へ提供した楽曲。松任谷といえば、今年は「風立ちぬ」に「ひこうき雲」(荒井由美名義)が起用されて話題となったが、「赤いスイートピー」も徳永英明や綾瀬はるからによりカバーされ、歌い継がれている名曲だ。吉田監督の積年の思いが込められた同曲がスクリーンを彩る「麦子さんと」は、12月21日から公開される。