“娘”北乃きいにハーフ芸人がプロポーズも、“父”竹中直人が笑いながら怒って阻止
2013年10月28日 21:30
[映画.com ニュース]ロックバンド「RCサクセション」の名曲をモチーフにした映画「ケンとメリー 雨あがりの夜空に」の完成披露試写会が10月28日、都内で行われ、主演の竹中直人、北乃きい、深作健太監督が舞台挨拶に立った。
全編マレーシア・ロケが行われた一昨年夏の撮影は、宿泊地から現場まで片道4時間を要したそうで、竹中は「安全運転だと6時間くらいかかる。だから運転手がものすごく飛ばすんですよ。もうやめて、止めての繰り返しで、何度死ぬと思ったことか」と苦笑い。北乃は、「ずっとウエディングドレスを着ていなければならなくて、それでバスケやアクションをするのが大変でした」と振り返った。
共演したマレーシアの人気俳優フー・ビンともすぐに打ち解け、「スター気取りが一切なく、いちいちちょっかいを出してくる。日本語をよく間違えるけれど、そこがかわいい優しくて素敵な青年でした」と懐かしげに語る竹中。一方の北乃はマレー語のセリフに挑戦したが、「頂いた言葉のCDが速くて聞き取れなかったので、ホテルのフロントのお姉さんにセリフを読んでもらい、それを毎晩聞いていました」と影の努力を明かした。
ステージ上には北乃が着たウエディングドレスが飾られていたが、ここでハーフ芸人のぶらっくさむらいが乱入し、「僕のためにこのドレスを着てください」とマジ!? で北乃にプロポーズ。だが、父親役の竹中が「何しようがダメだ。なれなれしいぞ、コラ」と“笑いながら怒る人”になって立ちふさがった。
娘の結婚を阻止しようとする父親の奮闘をコメディタッチで描く映画のストーリーにちなんだ寸劇だったが、会場には微妙な空気が流れ、深作監督も「全然、違う」とダメ出し。その横で北乃は素知らぬ顔で、「撮影では引きずってばかりですごく汚したのに、こんなにきれいになってすごい」と懐かしそうにドレスに見とれていた。
「ケンとメリー 雨あがりの夜空に」は、全国の109シネマズで1000均一で見られるプロジェクト「1000taku」の1本として、11月9日から公開。同月6日から同額で先行ネット配信も行われる。深作監督は、「とにかく元気になってほしいという願いを込めました。嫌なことを忘れてスクリーンの中に飛び込み、ライブで拳を振り上げるように熱くなってください」とアピールしていた。