世界に見せたい日本ドラマ…断トツで「あまちゃん」7冠!
2013年10月23日 14:00
[映画.com ニュース]“世界に見せたい日本のドラマ”を表彰する「東京ドラマアウォード2013」授賞式が10月22日、都内で行われ、NHK連続テレビ小説「あまちゃん」が、グランプリをはじめ断トツの最多7冠に輝いた。主演女優賞で能年玲奈、助演女優賞で小泉今日子、脚本賞で宮藤官九郎氏ら。能年は「じぇじぇじぇ! おら、こんな嬉しいこと初めてだからどうしていいかわかんねえ」と喜びを爆発させた。
連続ドラマ部門グランプリ、主演女優賞、助演女優賞、脚本賞、プロデュース賞、演出賞、特別賞と次々「あまちゃん」が制覇。訓覇圭プロデューサーは「全スタッフ、キャストに感謝」。生みの親・宮藤は「(脚本執筆時に利用した)スターバックス、ドトール、エクセルシオールに感謝」とニヒルに喜んだ。
近年の朝ドラでも空前のブームとなり、「(評価は)圧倒的だった。テレビ離れが激しいとされるなか、力あるテレビは強い、共感を与えられると再認識させてくれた」(杉田成道選考委員長)。驚きの「じぇじぇじぇ!」ではなく堂々、高く評価された。
今年で6回目を迎えた「東京ドラマアウォード」。商業性などの視点から日本ドラマを海外に発信するのが趣旨で、受賞作はそれだけの価値がある証拠。「あまちゃん」が海を越え、4月の放送開始当時ほとんど知られていなかった岩手の方言「じぇじぇじぇ!」が、いつか世界で通じる日が来ることを期待したい。
演出の井上剛氏が、震災描写について触れ「最初からやろうと宮藤さんと決めていた」と明かした。被災地を舞台にしたドラマは結果さわやかな感動を呼び、9月の放送終了後も恋しい“あまロス”なる現象まで。クランクアップから2カ月。主演の能年自身が「あまロスに陥っていました……」と告白して和ませると、宮藤はファンに「DVD、ブルーレイを買って」と呼びかけた。
審査対象となったのは昨年7月~今年6月までの作品。「あまちゃん」旋風のなか、主演男優賞で瑛太、助演男優賞で綾野剛が一矢。フジテレビ「最高の離婚」の同年代コンビで、仲良くトロフィーを見せ合いじゃれあった。単発ドラマ部門では、TBSとWOWOWが組んだ「ダブルフェイス」がグランプリに輝き、主演した西島秀俊が来春以降の続編「MOZU」を「『ダブルフェイス』を超えますよ」と力強くアピールした。ほか、単発ドラマ「ラジオ」で好演した刈谷友衣子らが出席した。(映画.com×文化通信.com)
同優秀賞=「泣くな、はらちゃん」(日本テレビ)、「ドクターX~外科医・大門未知子」(テレビ朝日)、「とんび」(TBS)、「孤独のグルメSeason2」(テレビ東京)、「ガリレオ」(フジテレビ)
同優秀賞=「ラジオ」(NHK)、「金田一少年の事件簿 香港九龍財宝殺人事件」(日本テレビ)、「最後から二番目の恋 2012秋」(フジテレビ)
主演女優賞=能年玲奈「あまちゃん」
助演男優賞=綾野剛「最高の離婚」
助演女優賞=小泉今日子「あまちゃん」
脚本賞=宮藤官九郎「あまちゃん」
演出賞=井上剛「あまちゃん」
プロデュース賞=訓覇圭「あまちゃん」
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