渋川清彦、初主演作で共演した96歳の監督祖母に感服「一番存在感がある」
2013年10月23日 10:00

[映画.com ニュース] 俳優・渋川清彦の初主演作「そして泥船はゆく」が10月22日、東京・六本木ヒルズで開催中の第26回東京国際映画祭「日本映画スプラッシュ」部門で正式上映され、渋川と渡辺紘文監督が上映後のティーチインに出席した。
渡辺監督が、実弟で音楽監督を務めた渡辺雄司とともに旗揚げした映画制作集団「大田原愚豚舎」が送り出す第1作。無為な毎日を送る祖母と二人暮らしの男・平山の前に、死んだ父親の娘だという少女が現れる。渡辺監督は、学生時代を過ごした東京から故郷である栃木・大田原に戻り、プールの監視員の職で製作費50万を用意し、かつて祖母と暮らした経験から着想を得て製作した。
平山の“おばあちゃん”として登場し、独特の存在感を放っている平山ミサオさんは、96歳になる渡辺監督の実祖母で、1年前に患った病を克服し本作への出演を果たした。渡辺監督が「『おばちゃんすごいよ、東京国際映画祭で世界の人が見てくれるよ』と言ったら、『すごいわね、でも東京なんて行かない』と言っていました(笑)」とマイペースな面を明かすと、渋川も「勝ち負けではないけれど一番存在感があるかな。境地ですよね。あそこを目指していきます」と感服していた。
本作は、わずか4人のスタッフと家族の手によって生み出された低予算喜劇。渋川は、映画祭でのお披露目に「東京国際映画祭のなかで、最安値で作られた映画だと思います。これが映画祭でかかるのはすごくいいこと」と満足げ。初舞台の演出を渡辺監督が担当するなど、かねて交流があったそうで「監督に任せてみようかなと言うタイプ。今回も一応のっかったけど、森の中を走るシーンはパンツ一枚でほぼ裸なんですよ(笑)。監督がやれって言ったらやりますけど」とニヤリとしていた。
渡辺監督は、観客からのさまざまな感想や質問に答え「多種多様な感想がきていて、これは作り手としてすごく面白いし、幸福なこと。ぜひ厳しい目で感想をいただければ」とアピール。劇場公開は未定だが、劇場に限らない上映にも意欲的で「公開は完全に未定で、どういう動きをしていくのかわからないけれど、見てくれる人がひとりでもいればホールなどでもかけていきたい」と話し、「大田原の土地とそこに生きる人を描き続けていきたい」と今後の展望を語った。
第26回東京国際映画祭は、10月25日まで開催。
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