ポーランドのワレサ元大統領、極秘でベネチア入り!「キャプテンハーロック」評判は上々
2013年9月9日 12:27

[映画.com ニュース] 第70回ベネチア国際映画祭で9月3日(現地時間)、特別招待作品として「キャプテンハーロック」の3D版が上映され、大きな反響を巻き起こした。
1980年代から日本のアニメがテレビ放映されていたイタリアでは、松本零士人気は絶大なものがある。それだけに熱心な往年のファンが集まった印象だ。上映後は約5分間のスタンディングオベーションが起こり、日本から荒牧伸志監督、三浦春馬とともに現地に駆けつけた松本は「ハーロックは自分の創作のなかで最も古いキャラクターだが、これを機に新しい旅路が始まったばかりと思い、これからも頑張りたい」とその胸のうちを語った。
ティーンの頃から松本のファンだったいう荒牧監督が、「本作でベネチアに来ることができるなんて本当に光栄。今回のリブートために、『堕落した地球に対する反逆者ハーロック』という、現代にも通じるような新たなテーマを付け加えた」と語れば、ヤマ役の三浦は、「この映画は『どんなに心を痛めることがあっても必ず希望はある、前だけを見ていよう』というポジティブなメッセージにあふれていると思う。映画のど迫力のパワーとともに、こうしたメッセージが観客に届いたらうれしい」と語った。
レッドカーペットの入場の際には、イタリアの若い女性ファンがベネチアを訪れた三浦を大歓迎している姿も見られた。また、プレス用に配られた”ハーロック・バック”を持ち歩いていると、「それはどこでもらえるのか」と声を掛けてくる何人ものファンと遭遇し、人気のほどを実感できた。
コンペティション部門ではクリストフ・ワルツ主演、テリー・ギリアム監督のSF「The Zero Theorem」、ジェームズ・フランコがコーマック・マッカーシーの原作を映画化した「Child of God」、スカーレット・ヨハンソンが人間に化けたエイリアンに扮したジョナサン・グレイザーの「アンダー・ザ・スキン(原題)」、アンジェイ・ワイダがポーランドのワレサ元大統領の半生を描いた「ワレサ(原題)」などの話題作が次々に登場。ワイダの作品では会見にこそ出席しなかったものの、お忍びのような形でワレサ元大統領がベネチアに駆けつけ、ごく少数のインターナショナルなジャーナリストの取材を受けた。
映画に対して、「私は内容には一切関与せず、自由に作ってもらった。ワイダ監督とは以前から知り合いで、素晴らしい監督だと思うし、常にメッセージ性のある映画を作っていて尊敬している」と語った。一方ワイダは、「彼のことをあまりよく知らない今の若い人たちにも訴えかけるような作品にしたかった」とコメント。実際その言葉通り、87歳の監督の作品とは思えぬほど、若々しいエネルギーに溢れた作品となった。(佐藤久理子)
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