北乃きい&奥田瑛二「ヨコハマ物語」で孤独からの再生物語を描く
2013年8月9日 06:00
[映画.com ニュース] 女優の北乃きいが、喜多一郎監督の最新作「ヨコハマ物語」に主演し、俳優の奥田瑛二と共演していることがわかった。神奈川・横浜を舞台に、厳しい現実と向き合う若い女性と、妻と仕事を同時に失い人生に絶望した男が、地域の人々の温もりに触れながら再生していく物語。撮影は、横浜F・マリノスの全面協力、地元市民の協力のもと8月8日にクランクインした。
北乃が演じるのは、中学時代に両親を亡くし施設で育った25歳の松浦七海。アマチュアバンドのマネージャーをしているものの、貯金もなく家賃も滞納し想像を絶する貧乏生活をおくっているという役どころ。一方、奥田はサッカー場のグリーンキーパーを定年まで地道に40年間勤め上げたものの、退職当日に妻を病で亡くしてしまった65歳の田辺良典に息吹を与える。
まったく接点のなかった2人が偶然出会い、七海は田辺の家に転がり込んで一緒に暮らし始める。さらに、部屋が余っていることを良いことに、七海は田辺に相談することなく5歳の息子をもつシングルマザーの葵、不動産会社勤務で人生初の挫折を味わっている麻子、大阪生まれの無職の女・実咲を連れてきて、奇妙なシェアハウス生活を始める。
北乃、奥田のほか、市毛良枝、佐伯めぐみ、菜葉菜らが出演。また、主題歌を担当する泉沙世子が、女優として銀幕デビューを果たす。「ライフ・オン・ザ・ロングボード」「海の上の君は、いつも笑顔」など、“海”と“人間再生”をテーマに描き続けてきた喜多監督が脚本を兼ね、進化を続けながら文化と歴史を守り続ける横浜の美しい景観のもと、ハートウォーミングな世界を描く。
「ヨコハマ物語」は、11月16日から神奈川・横浜ブルク13ほか全国で順次公開。