実在の事件を題材にした問題作「タリウム少女の毒殺日記」予告公開
2013年3月28日 12:20
[映画.com ニュース] 第25回東京国際映画祭「日本映画ある視点」部門で作品賞を受賞した「GFP BUNNY タリウム少女のプログラム」が、「タリウム少女の毒殺日記」として7月6日に公開されることが決定。予告編とポスタービジュアルが公開された。
2005年、タリウム投与による母親毒殺未遂事件を引き起こした「タリウム少女」をモチーフに、フィクションとドキュメンタリーを融合させた問題作。「新しい神様」(00)や「PEEP "TV" SHOW」(03)など異色作で注目を集める土屋豊監督が脚本、編集を兼ねた。倉持由香、渡辺真起子、古舘寛治をはじめ、身体改造アーティストのTakahashiら実際に各界で活躍する人々が出演。東京国際映画祭のほか、第42回ロッテルダム国際映画祭に正式出品され、過激な内容で物議をかもしている。
科学に異常な関心を示す主人公の少女は、生物を観察・解剖する様子を動画サイトで公開している。動物だけではなく、学校でイジメを受けている自分自身さえも観察対象にしてしまった少女は、やがて実の母親に毒薬を投与する実験を開始する。
予告編は、カメラを通して淡々と世界を見つめる少女が、「観察」という行為をエスカレートさせていく様子を生々しく映し出す。同映像やポスタービジュアルで登場する「物語なんてないよ、プログラムしかないんだよ」というセリフからは、すべてを傍観する“観察者”としての少女の一面が浮き彫りになる。
「タリウム少女の毒殺日記」は、7月6日から全国で公開。