若松監督へ届け!「千年の愉楽」封切り 寺島、高良、井浦ら決意の初日挨拶
2013年3月9日 13:58

[映画.com ニュース] 故若松孝二監督の遺作「千年の愉楽」が3月9日、東京・テアトル新宿ほかで公開され、主演の寺島しのぶ、佐野史郎、高良健吾、高岡蒼佑、染谷将太、井浦新が同館で舞台挨拶に立った。
第69回ベネチア国際映画祭オリゾンティ部門に出品された今作は、中上健次氏の代表作が原作。運命に翻弄(ほんろう)されながら命の火を燃やし尽くし死んでいく男たちの姿を、すべてを見続けてきた産婆オリュウノオバの視点で描く。
若松組3作目の参加となった寺島は、「初日はいつでも緊張するけれど、監督が近くにいらっしゃると思う」と感慨深げ。晩年の若松作品の常連だった井浦も、「監督が亡くなってから、この日を目指してみんなで動いてきた。とにかくうれしい」と穏やかな表情で語る。この日はスーツ姿で登壇し、「どんな舞台挨拶でも、僕がネクタイをしてくることはなかなかない。今日は、公開される映画館すべてが聖域。監督が見たら『ネクタイなんかするな!』と怒られそうですね」と笑った。
若松監督に代わり、舞台挨拶の進行を務めた佐野は「若松座長率いる一座の公演が始まったんだという感覚。監督の体はここにないけれど、スクリーンの中にいますから」と自らに言い聞かせるように話した。その思いは、若松組に初参加となった3人も同じだ。「これまでに感じたことのない気持ちを味わえた」(高良)、「今日からスタートです」(染谷)、「初日を迎えられてありがたい気持ちでいっぱい」(高岡)と静かに喜びをかみ締めた。
寺島は前日8日、「ヘルタースケルター」で第36回日本アカデミー賞助演女優賞を受賞しており、授賞式に参加。満面の笑みで「来年のアカデミー賞は『千年の愉楽』がいくんじゃないかな。監督は、『僕はアカデミー会員じゃないから』とおっしゃっていましたけどね。ああいう大きなところに作品が届くには、多くの人に見てもらわなければ」とアピールに努めていた。
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