細田守監督「子育ては“親育て”」 次回作も「世界の広さを共有できるような作品」
2013年3月3日 05:00

[映画.com ニュース] 三鷹の森ジブリ美術館が主催する「三鷹の森アニメフェスタ2013」が3月2日、東京の三鷹市芸術文化センターで開催され、「おおかみこどもの雨と雪」の特別上映後に細田守監督がトークイベントを行った。
「三鷹の森アニメフェスタ」の人気プログラムで今年で10回目を迎える「~アニメーション古今東西 その10~」には、1600人以上の応募の中から当選した250人が来場。第1部は「アニメーションからのメッセージ」と題して世界中の傑作短編アニメーションを上映、第2部に「おおかみこどもの雨と雪」が上映された。
同作は、人間と狼の間から生まれた「おおかみこども」の姉弟を女手ひとつで育てあげていく人間の女性・花の13年間の物語を描き、昨年全国で大ヒットを記録した。「時をかける少女」「サマーウォーズ」で知られる細田監督は、「有名原作でも有名監督でもないのにたくさんの方に見てもらえてうれしい。夏のアニメ映画って子どもが主役のものが多いけれど、この映画は親が主役。親側から見ると、子どもの変化や成長がどう見えるのか、その切り口が新鮮に受け止めてもらえたのでは」と分析。また、「きっかけは子育てや親を描きたいという気持ちだったけど、子どもたちが同時に楽しめるような仕掛けが必要だなと考え、おおかみ男の子どもを育てる話にしようと。オオカミというのは犬の祖先で人間に限りなく近い動物。子どもたちの絵本でも一番多く登場する動物じゃないかな。それは“一匹狼”という言葉もあるように、人間のある部分を代弁するような存在だから。そもそも子どもって自然と人間の中間のような存在でとても野性的」と着想を明かした。
本作の時代設定については、「今はみんな当たり前のようにスマホを持ってるけど、ちょっと前まではなかった。携帯電話というのは時代感が出てしまう。今3年半前の『サマーウォーズ』を見ると、携帯古いなあって思う(笑)。だから見る人が見る時期や状況によって、1粒で2度おいしく楽しめる作品を目指した」と狙いを明かす。さらに、「実写で13年間を2時間で描くのは難しい。成長を統一して描けるのはアニメーションのアドバンテージ」とアニメの利点を生かした構想となった。
昨年9月に第1子を授かった細田監督だが、「この映画を作っている時も親になりたいあこがれはあった。子育てをすることによって得られる貴重な体験を映画の中で表現できればと。今ちょうど5カ月になったばかりだけど、動物感満載で泣く寝る以外のおしゃべりを始めたところ。何かある種の奇跡的なものを見ている気がする」と子育てを満喫中。そして、「子育てというけど実は“親育て”。親も子育てを通して人生や世の中を学んでいく。この映画には“自分が親になるとしたら”という希望を託した面もある。自立していくところを見守っていたいし、寄り添っていけるような親でありたい」と抱負を語った。期待される次回作についても、「おかげさまで黒字だったので次も作れそう。次回も皆さんに喜んでもらえるもの、人生の面白さ、世界の広さを共有できるような作品になればと思う」と意欲を燃やしていた。
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