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森崎東監督「ペコロスの母に会いに行く」撮了に万歳!「明日からぶっ倒れても大丈夫」

2013年2月27日 17:30

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認知症の母と故郷に戻った息子の姿を描く
認知症の母と故郷に戻った息子の姿を描く

[映画.com ニュース] 名匠・森崎東監督の約8年ぶりとなる新作「ペコロスの母に会いに行く」が2月27日、都内のライブハウスでの撮影をもってクランクアップを迎えた。森崎監督入魂の「バンザーイ!」のかけ声のもと、主演の岩松了、共演の竹中直人温水洋一ほか多数のエキストラ陣は撮了を祝福。森崎監督から花束が贈呈された岩松は、感無量の面持ちだった。

原作は、岡野雄一氏の介護日誌コミックペコロスの母に会いに行く」「ペコロスの玉手箱」。離婚し子連れで長崎に戻ったゆういち(岩松)と、85歳になる認知症の母・みつえ(赤木春恵)の心温まる日常を描き出す。森崎監督は、「ニワトリはハダシだ」以来のメガホンとなった。

この日は、岩松扮するゆういちがライブで「寺町坊譚(ぼんたん)」(岡野氏作)を演奏しながら陽気に歌うシーンを撮影。岩松は、「ちんちんなーんかことー、ちんちんみしかかことー」と一度聞いたら耳に残るキャッチーなメロディと歌詞で、熱気あふれる会場を沸かせていた。急きょ当シーンへの出演が決まった“謎のおじさん”役の志茂田景樹も、「この映画がヒットすることを祈っています」と応援に駆けつけた。

御年85歳の森崎監督は、ついに迎えたクランクアップの日に「ほっとしている。明日からぶっ倒れても大丈夫だから、良かったなというくらい。試しにぶっ倒れてみようか。あ、仕上げが残っているか」とユーモアで場を和ませる。万歳へかける思いは、「だいたい撮影中のことは忘れることにしているけど、万歳は覚えている。くだらんことやったなという後悔の念とともに、あれで良いんだという気持ちがある」とこだわりの美学を語った。

メインロケ地である長崎出身の岩松は、流ちょうな長崎弁で原作者であり主人公のモデル・岡野氏を演じ切ったが、「もっと岡野さんという人のことを知っておいた方が良かったのかなと途中から思った。心身ともに岡野雄一になり、岡野さんから浸透してくるものを受け入れても良かったかなと思った」と撮影が終わった後でも役への思い入れは強い。夏の長崎での撮影から数カ月を経て、「久々に再会して2日の撮影だけど、まだ続くような感じ。終わったという実感よりは、助走をつけたような感じの印象」と役になりきったまま。ゆういちの母が通うグループホームで出会った友人・本田役の竹中も、「岩松さんのハゲメイクと変な歌が聞けないんだなと思うと…ちょっと寂しい」と撮影現場との別れを惜しんでいた。

竹中は27歳のデビュー当時に「ロケーション」で森崎組を経験しており、「20代で出会った森崎監督は佇まいが圧倒的だった。ふくらはぎもガッチガチで、作品のイメージもギラっとしていた。今回もどこか厳しいところがありながらも、柔らかいおかしみがあった」と述懐。森崎組初参加の温水は、ゆういちが仕事をさぼりに行くバーのマスター役を演じ「大監督なのは存じあげていたので、衣装合わせの時から緊張していた。初日に『君ならこのシーンはどう面白くするかね?』といきなり宿題を出されたことが印象深い。認知症を題材にしながらも、決して重くならずにちょっとした笑いを入れているところが素敵な作品」と語った。

森崎監督はこれから編集作業へと入っていくにあたり、「クランクイン前も後も、きっとずっと何年経ってからも、その世界が浮かんでこない。ぼーっとしていて、撮ったらどうだと。しかし、作品の典型というものは人間の性格にひとつひとつ現れるものだいうのは間違いないので、それはきちっと見ようと。誠実にやらなきゃなと思っている」と真摯(しんし)に作品と向き合っていた。

ペコロスの母に会いに行く」は今夏に長崎で先行公開され、秋に全国で公開予定。

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