来日したイ・ビョンホン、演技論を語る「少年の心を大切にすべき」
2013年1月29日 13:33

[映画.com ニュース] 韓国の俳優イ・ビョンホンが来日し1月29日、都内のホテルで主演作「王になった男」の記者会見を行った。ビョンホンが出演作のPRを日本で行うのは「悪魔を見た」(2010)以来約2年ぶり。初の時代劇出演で、暴君とその影武者という一人二役に挑み「俳優は分別をもってはいけないと思います。必要なのは、奇抜なアイデアと工夫。少年の心を大切にすべきなのです」と演技に関する持論を展開した。
実在した李氏朝鮮の第15代国王・光海の史実にフィクションを交え、猜疑心に駆られた暴君の影武者になった道化師が、王として目覚めていく姿を描いた歴史映画。ビョンホンは暗殺に怯える国王・光海と、心優しき道化師という表裏一体のキャラクターを見事に演じわけている。「時代劇も初めてなら、王を演じるのも初めて。すばらしいシナリオに心動かされ、撮影も楽しむことができました。新しい経験で、多くのことを学びました」と出演を振り返った。
昨年9月に韓国で封切られ、観客動員1200万人を超えるヒットを記録。ビョンホン出演作のなかでも、最大のヒット作だった「グッド・バッド・ウィアード」(08)の688万人を大きく上回った。ヒットの理由を聞かれると「史実がベースになっている点はもちろん、王に対するうっぷんや不満が、道化師を通して解消される展開に痛快さを覚えてくれたのだと思います」と分析。「先日行われたLAのプレミアには、現地の観客がたくさん来てくださった。文化や習慣の違いを超えて、楽しめるのも魅力」とアピールした。
6月公開予定の「G.I.ジョー バック2リベンジ」、8月に全米公開が予定されている「RED レッド」(10)の続編への出演とハリウッド進出も目覚ましいなか、「王と俳優の違いを挙げるとすれば、王は民衆の声に耳を傾けるべきですが、俳優はファンの望みに応えすぎてはいけないと思います。結果的に自分の初心やカラーが失われてしまうと思うからです」と今後も俳優としてポリシーを貫く姿勢を示した。
「王になった男」は2月16日から全国で公開。
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