伊藤歩&青柳翔「渾身」撮影通じて人とのつながり再確認
2013年1月11日 15:49

[映画.com ニュース] 島根を舞台にした映画を撮り続けている錦織良成監督の最新作「渾身 KON-SHIN」の会見が1月10日、日本外国特派員協会で行われ、錦織監督と主演の伊藤歩、青柳翔(劇団EXILE)がそろって登壇した。
同作で描かれるのは、相撲の原点と言われる隠岐古典相撲。錦織監督が10年にわたり注目してきた題材だ。撮影は約2カ月間。隠岐諸島の全面協力のもと行われ、20年に一度開催されるという遷宮相撲を完全再現している。
映画を通じて、古典相撲という日本の伝統文化に触れた外国人記者からは「隠岐諸島はどんなところなのか?」という質問が投げかけられた。錦織監督は、「(隠岐諸島のある)島根県は、相撲をはじめ歌舞伎、日本酒、和歌の発祥の地でもあり、日本の文化の原型が残っています。ただ、島根が原型だということを日本の若い人たちの多くは知らない。それが残念です。日本に生まれて育っているけれど自分たちのルーツを知らない人が多いんです」と問題提起。さらに、「相撲のような伝統文化はおじいちゃんやおばあちゃんのものだと思っている人が多いけれど、そうじゃない。ホンモノの日本文化はすごく格好いいんです」と熱く語った。
古典相撲の最高位の正三役力士として土俵にあがる英明を演じた青柳は、2カ月間の相撲の稽古を経て迫力ある取り組みシーンに挑んだ。クライマックスの大激戦は見どころだが、「僕自身、都会に住み始めてから地域のつながりが薄くなってきた気がしています。けれど、この映画に携わったことで、地域のつながり、人とのつながりを感じました。たとえば、(隠岐諸島では)近所の家に勝手にあがって、冷蔵庫に魚を入れたりするんですけど(笑)、それは都会ではありえないこと。そういう温かさをこの映画を見て感じてもらえたら、成功したと言えると思います」
また、錦織監督が「日本の女性の強さを象徴している」と言うこだわりのヒロイン、英明を支える妻の多美子を演じた伊藤は、古典相撲を支える女性の目線で魅力を語った。「(相撲の大会前の)3ヶ月に及ぶトレーニング中は、女性たちが炊き出しをしたりご飯やお酒を持参したりして力士たちにふるまいます。女性は自分の旦那や息子が力士として出ていく姿を見て尊敬しますし、一方、男性たちは“母ちゃんたちがいないとやれない(相撲に専念できない)と女性を尊敬する。そこにはとてもいいサイクルが成り立っているんです。そして、相撲という神事をとおして島がひとつになる、それを知ったことが私にとっての財産です」
「渾身 KON-SHIN」は、1月12日から全国で公開。
(C)2012「渾身」製作委員会
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