ウッディ・アレンの皮肉がたっぷり「恋のロンドン狂騒曲」舞台裏動画が公開
2012年11月30日 13:00

[映画.com ニュース] 名匠ウッディ・アレンが、ロンドンを舞台に“懲りない大人たち”の恋愛模様を描く「恋のロンドン狂騒曲」(出演:アントニオ・バンデラス、ナオミ・ワッツ、アンソニー・ホプキンスほか)から、舞台裏をとらえたセットビジット動画を入手した。
現場の演出風景が映し出されるのは、物語の中心となるサリー(ワッツ)と、売れない作家ロイ(ジョシュ・ブローリン)が結婚生活に疲れ果て、口論を繰り広げるシーン。ワッツは「数々の名監督と仕事をしてきたけど、これまでの監督の中でも最高だわ」と絶賛を送る。「細かい指示がある」としながらも、「『しっくりこないなら無理しなくてもいい』とも言ってくれる。だから自然に演じられるの」とアレンの仕事ぶりを明かしている。一方のブローリンも「ものすごく緊張している。10日前に現場に到着したが、最高に苦しい10日間だった」と敬愛を隠さない。「(要望に応えて)喜ばせたいとすごく思う。ただ彼にほめられたいんだ」。
しかしアレンは、「『この演技でいいか?』なんて役者に聞かれたら、じっと顔を見ていないで答えてやらなきゃならない」と淡々とした様子。「聞かれれば端的に答える。『最高だ』などとほめるんだ。『今のでいい』『順調だ』とね」と、皮肉屋らしい人柄をのぞかせている。
そのアレンのキャラクターは、続くカンヌ映画際への参加を追った映像でも見てとれる。アレンの妹でもあり、「恋のロンドン狂騒曲」で製作を務めたレッティ・アロンソンが「兄は映画の宣伝が嫌いなの。インタビューも嫌がるし、宣伝の効果を信じていない。カンヌを含めて、映画祭やプレミアには文句ばかりよ」と苦笑い。そしてアレンは「僕にとっては悪夢のような時間」と言い切り、「実にシュールで奇妙だ。普通はありえないよ。タキシード姿でレッドカーペットを歩き、大勢に名前を呼ばれてカメラのフラッシュを浴びる……リアリティがないね」と続けている。
「恋のロンドン狂騒曲」は、サリーとロイの夫婦がそれぞれ別の男女に恋をしたり、サリーの父アルフィ(ホプキンス)が年の差婚を果たしたりと、いくつもの恋愛模様を描くラブコメディ。だがそこはアレン作品。ユーモアと皮肉がたっぷりに、赤裸々な人間模様が浮き彫りにされていく。12月1日から全国公開。
(C)2010 Mediapro, Versatil Cinema & Gravier Production, Inc
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