「その夜の侍」赤堀雅秋監督、主演・堺雅人に人生最多のダメ出し
2012年11月4日 20:59

[映画.com ニュース] 堺雅人と山田孝之の初共演作「その夜の侍」が11月4日、東京の日本大学藝術学部・江古田キャンパスで開催中の“芸術祭”で上映され、赤堀雅秋監督とプロデューサーの藤村恵子氏がティーチインを行った。
5年前に妻をひき逃げされた中村(堺)が、出所したひき逃げ犯の木島(山田)へ復しゅうを果たすため、日常と狂気の狭間で葛藤(かっとう)しながら、極限状態に追いつめられていく姿を描き出す。新井浩文、綾野剛、谷村美月、安藤サクラ、田口トモロヲら豪華キャストが脇を固める。
人気劇団「THE SHAMPOO HAT」の同名戯曲の映画化で、同劇団で作・演出・出演を務める赤堀監督が自ら脚色し、メガホンをとった。赤堀監督は、「記憶がないくらい本当に無我夢中だった。ありきたりだけど原始的なモノの作り方に携わっていて、胸躍る感じがした」と初監督作への思い入れを語った。学生からは監督のこだわりに関する質問が多く寄せられ、「舞台の時からそうだけど、臨場感というのを一番大事にしている。理屈とかで伝えたいのでなく、見ている人の生理的な部分を大事にしたい。息づかいや匂い、人間らしい生々しさを目撃しているかのような体験をしてほしい」と語りかけた。
舞台では赤堀監督が主人公の中村役を演じていたが、「堺さんは僕がやったのを知っているし、僕のやったことをなぞって踏襲してもらいたいわけでなく、堺さんの内から出てくるリアリティのある感情を引き出せるかに集中していた」と力説。豪華実力派俳優陣による演技合戦も見どころだが、「誰だったらこの役を体現できるか。うまい役者さんというより、いち登場人物として生々しい人間を体現してくれる人を選んだ。堺さんが『こんなにダメ出しされたのは人生で初めてだ』と言っていたくらいしつこくやった」と強いこだわりを明かした。
藤村氏は、「赤堀さんの舞台を見に行ってその世界観にやられた。自分が表現していきたいものと近かったので、はじめはオリジナル脚本を作っていただきたいとお願いしたけれど、『その夜の侍』に出合ってしまい、これは絶対に映画化したいと。この人にかけてみようと思った」と初監督でオリジナル脚本という大勝負に出た。毎日通ったという現場では、「予想以上に監督にブレがなかった。要求がはっきりしていたのでスタッフも苦労してないなかった。魂を込めて作った映画」と作品の仕上がりに自信をのぞかせた。
「その夜の侍」は11月17日から公開。
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