阿部寛が「満足した」「代表作になる」と胸を張る主演作、TIFFでお披露目
2012年10月26日 21:00
[映画.com ニュース]阿部寛と村上ショージが異色共演を果たした人情サスペンス「カラスの親指」が10月26日、第25回東京国際映画祭の特別招待作品として、東京・TOHOシネマズ六本木ヒルズで正式上映され、メガホンをとった伊藤匡史監督が舞台挨拶に立った。
日本推理作家協会賞に輝いた道尾秀介のベストセラー小説を実写化。プロの詐欺師・タケ(阿部)と新米詐欺師のテツ(ショージ)、さらに彼らの元に転がり込んできた3人の男女(石原さとみ、能年玲奈、小柳友)が、タケが抱える過去にケリをつけるべく一世一代の勝負に挑む。
伊藤監督は、主演を務める阿部について「本当にストイックで、今まで出会った俳優さんのなかではナンバーワンだと思う。常に客観的に役柄を見つめ、何をすべきか考え抜く稀有な存在」と絶賛。さらに「撮影中も『自分の演技に満足したことはない』とよくおっしゃっていた。それが試写後には『とても満足している』『自分の代表作になる』とおっしゃってくれた」と感激しきりだった。
一方、ショージに出演をオファーした際には「開口一番、『ほんま、知りまへんで』って(笑)」。それでも「ただただ純粋に、ショージさんしかいないと思った。お笑い界では“師匠”と呼ばれる人。撮影中、年下の僕から指示されるのは嫌だろうと思っていたが『もっと言ってほしい。とことんやりたいんだ』とおっしゃってくれた」と述懐。阿部とショージのコンビを“戦友”と称し、「20世紀フォックスが製作する日本映画ですが、あえて手作業を積み上げる、日本流のエンターテインメントを目指しました」と“国際舞台”でのお披露目に誇らしげだった。
「カラスの親指」は11月23日より公開。