少女同士のキスシーンに「中学生らしくない」と思わずNG
2012年10月23日 13:00

[映画.com ニュース] 第25回東京国際映画祭の日本映画・ある視点部門に出品されている「少女と夏の終わり」が10月22日、会場となるTOHOシネマズ六本木ヒルズで公式上映され、主演の菅原瑞貴、上村愛、そし石山友美監督がティーチインに臨んだ。
石山監督にとっては、本作が長編デビュー作。小さな山村に暮らす女子中学生の心身の成長を、ユーモアを交えて瑞々しく描き出す。主人公の少女の名前は瑞樹(みずき)で、演じた菅原とは一字違い。「最初は『同じ名前だ!』って思いました。年下だけど、自分とは違う経験をしてきた子で私にできるか不安でした。でも監督が『そのままでいいよ』と言ってくれました」とはにかんだ。
瑞樹の姉は強姦され殺されており、姉が殺害された時と同じ年齢に達した瑞樹は自らの体の成長に戸惑いを見せる。菅原は、「体の成長の問題は経験した者にしか分からないもの。自分の過去をほじくり返しながら演じました」と述懐。菅原と上村は人見知りだといい、親友という間柄を演じるにもかかわらず上村は「最初に会ったときは『仲良くなれるかな?』と思っていました(笑)」と明かす。
そんな2人が冒頭でいきなりキスをする姿が映し出されるが、撮影は「なるべく2人が仲良くなってから」(石山監督)行われたという。石山監督は、「2人とも肝がすわっていて、『やって』と言ったらパーンっとやってくれました」と称賛。上村は「最初に撮ったやつは、仲良くなり過ぎていたみたいで、監督に『中学生っぽくない』と言われてNGになりました」と苦笑交じりに振り返った。
本作のキャストの9割がプロの俳優ではなく、シニア劇団の役者や監督の人脈で集められた。演技指導について尋ねられた石山監督は、「“演技指導”という言い方は正直、ピンと来ないですね。エキストラではなくて立派な出演者と思っているので、一人ひとりと話をするように努めて、この人たちをどう撮ったら面白くなるかを考えました」と全てのキャスト、役柄への強い愛着を口にした。
客席には石山監督の中学、高校時代の友人も駆けつけ、花束を手渡すサプライズも。現時点で劇場公開は未定だが、「自分で劇場を回ったりして、この作品を多くの人に見てもらえるように大きくしていきたい」と力強く語っていた。
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