滝田洋二郎監督、囲碁三段の免状授与も「腕のことは聞かないで」
2012年10月16日 13:50

[映画.com ニュース] 最新作「天地明察」が公開中の滝田洋二郎監督が10月16日、映画を通じ囲碁の普及に貢献したとし、東京・市ヶ谷にある日本棋院から三段の免状が特別に授与された。
「おくりびと」で知られる滝田監督が、第7回本屋大賞を受賞した冲方丁の同名小説を映画化。岡田准一演じる天文暦学者・渋川春海が、20年以上の歳月をかけて日本独自の太陰暦を作り上げるという大事業に挑む姿を描く。囲碁の名家に生まれ、碁打ちとしても七段の段位をもち徳川家に仕えた安井算哲(後の渋川春海)が、良きライバルであり史上最高の棋士と謳われた本因坊道策(横山裕)との息詰まる対局シーンを繰り広げるなど、囲碁の魅力もふんだんに描かれている。
日本棋院顧問の大竹英雄氏は、「おめでとうございます。映画も素晴らしかった。これを機に碁界が皆さまに認知されればありがたい。ちょっとずるかったかもしれませんが、授与します」と滝田監督に免状を授与。滝田監督は、「『天地明察』をつくる時に日本棋院の皆さまには最初から最後までご指導いただき、まずは感謝」と謝辞を述べながら、「こんな立派な免状をいただきましたが、腕のことは聞かないでください。少しでも追いつくように頑張りたい」と苦笑い。「いくつか対局を拝見させていただき、選ばれた人だけがもつ時間や空気、濃密な戦いに大変感動した。勝負師の顔は素晴らしい。美しい日本人を見た思いがした」と感慨にひたった。
また、「映画はストーリーも流れるけれど感情の流れもつかまないといけない。感情をピークにもっていったり、布石や伏線をちゃんと張ることでクライマックスの効果を出す。“捨てカット”など全然違うシークエンスを撮ったりすることで、新しい芽を見つけたりと駆け引きをするもの」と囲碁と映画作りの共通点を語った。そして、「映画もできてみなければ分からないところがあって、最善を尽くしたけど一手ずれていたみたいなことはある。碁盤は宇宙、碁石は星と言われていて、雄大であり答えが出るようで出ない。だけどみんなそれを求めてチャレンジしていく。それは映画づくりにも似ているし、生きていくことにも似ている。僕も映画の現場で自分の宇宙にどっぷりと浸かりたい」とますます意欲をみなぎらせていた。
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