ゲイリー・ロス監督が明かす「ハンガー・ゲーム」の味わい方
2012年10月5日 16:00

[映画.com ニュース] 全米で興行収入4億ドル突破という空前のヒットを決めた話題作「ハンガー・ゲーム」。早くもシリーズ化が決定した同作で、監督と共同脚本を務めたゲイリー・ロスが語った。
「まず、うちの子どもたちが原作の大ファンだったんだ」と同作との出合いを振り返るロス監督。「夜10時から読み始め、約3時間で一気に読み終えた。そして“この作品は絶対に僕が撮る”と思った。すっかり虜になったんだ」と作品にかかわろうと思った経緯を明かした。
一部の富裕層が支配する独裁国家で、貧しい人々の反乱を防ぐための見せしめとして行われる“ハンガー・ゲーム”。設定だけを聞くと、単なる「SFアクション映画」と思いかねないが、監督はこの考えを否定する。
「これは主人公の成長物語だ。序盤のカットニスは自分と家族の生き残りのためだけに戦うが、ゲームを通して人間性に目覚め、自分より他者を思うことを学んでいく。そして、生き残るよりも大切なことに気づくんだ。この点が素晴らしいね」
ロス監督が「生まれながらのハンター」と称するカットニスを演じるのは、「ウィンターズ・ボーン」で、すでにアカデミー賞主演女優賞ノミネート経験を持つジェニファー・ローレンス。同役に当たっては、肉体的トレーニングとオリンピック選手の指導によるアーチェリーの訓練を受け、全身全霊をかけて撮影に臨んだ。ロス監督は「彼女はカットニスそのものなんだ」と、ローレンスに最高の賛辞を送る。そして、「運動神経に優れ、野性味と強い精神力を持っている。なによりすごいのが、彼女には不可能な演技というものがなにひとつないんだ。正直に言うが、彼女なしではこの映画は作れなかった」とまで言う。
物語は、愛する妹を守るために身代わりとなってハンガー・ゲームに出場するカットニスが、彼女の強さと誠実さを武器に壮絶なサバイバルを生き抜き、そして周囲の人々の心を変えていくさまを映し出す。
「今回、観客には主人公の視点で物語を追ってもらう。彼女が知る以上のことは分からないままだ。製作側の意図としては、作品を見ながら“自分はカットニスなんだ”と主人公に同化してもらいたい。常に主人公の目線で話が進むようストーリー展開を意識して、カットニスが知らない事実は観客にも伏せてある。臨場感が増すからね。彼女になりきって作品を味わってほしいんだ」
「ハンガー・ゲーム」は公開中。
関連ニュース






映画.com注目特集をチェック

“ベスト主演映画”TOP5を発表!
【出演123本の中から、1位はどの作品?】そして最新作は、生きる力をくれる“集大成的一作”
提供:キノフィルムズ

ワン・バトル・アフター・アナザー
【個人的・下半期で最も観たい映画を実際に観たら…】期待ぶち抜けの異常な面白さでとんでもなかった
提供:ワーナー・ブラザース映画

96%高評価の“前代未聞の心理戦”
【スパイによる究極のスパイ狩り】目を逸らせない超一級サスペンス
提供:パルコ

映画.com編集長が推したい一本
【ただの映画ではない…】むしろ“最前列”で観るべき奇跡体験!この伝説を人生に刻め!
提供:ポニーキャニオン

酸素残量はわずか10分、生存確率0%…
【“地球で最も危険な仕事”の驚がくの実話】SNSで話題、極限状況を描いた超高評価作
提供:キノフィルムズ

めちゃくちゃ笑って、すっげぇ楽しかった超刺激作
【これ良かった】激チャラ大学生が襲いかかってきて、なぜか勝手に死んでいきます(涙)
提供:ライツキューブ

なんだこのかっこいい映画は…!?
「マトリックス」「アバター」など数々の傑作は、このシリーズがなければ生まれなかった――
提供:ディズニー

宝島
【超異例の「宝島」現象】こんなにも早く、心の底から“観てほしい”と感じた映画は初めてかもしれない。
提供:ソニー・ピクチャーズエンタテインメント