野沢雅子“発禁”人食いアシュラは「出会えて最高の役」と感無量
2012年9月6日 21:00

[映画.com ニュース] ベテラン声優の野沢雅子が9月6日、東京・新宿バルト9で行われた主演長編アニメ「アシュラ」のプレミア上映会に、共演する声優の林原めぐみ、平田広明、島田敏、メガホンをとったさとうけいいち監督(「TIGER & BUNNY」)らとともに出席した。
原作はジョージ秋山が1970年に発表した同名漫画で、当時は有害図書として“発禁”扱いになったことも。野沢が演じるのは、人をも食らいながら荒れ果てた室町時代をケダモノのように生き抜いた主人公アシュラ。過去に「ゲゲゲの鬼太郎」の鬼太郎、「銀河鉄道999」の星野鉄郎、「ドラゴンボール」の孫悟空など数多くの有名キャラクターを演じてきたが、「今まで出会ってきたどの少年とも違う。声優をやっていて良かったと思える、出会えて最高の役」と感無量に面持ちだった。
相次ぐ洪水や飢きんで荒れ果てた京都に産み落とされたアシュラは、ひとりの少女・若狭(林原)と出会い、その優しさや愛に触れて人間性を取り戻すが、世の中はますます乱れ、人々は理性を失っていく。野沢は「あまりに素晴らしくビックリ。私自身、一観客としてドーンという衝撃を受けた。お客さんにこびたシーンは一切ないし、今まで出合ったことのない作品」と魅力を熱弁。アフレコ中は、アシュラの心理に近づくため「ふだんならつまみ食いしてしまうが(笑)、今回は何も食べませんでした」。そして「生きることを自然に身につける人間の素晴らしさをぜひ感じ取ってほしい」とアピールした。
共演者も「平成の時代に、こうした作品をつくる覚悟と意気込みに圧倒された。ぜひ心の準備をしてほしい」(林原)、「見終わった後、ぼう然として、しばらく席を立てなかった」(平田)、「とにかく濃い作品。すぐに答えは出さず、長い時間をかけて自分で悩んだり、考えたりしてほしい」(島田)と発言にも熱がこもる。
そんな声優陣に対し、さとう監督は「皆さん、すごかったの一言。常に予測の上をいくアフレコだった」と述懐。「わかりやすく、お客さんにお湯加減をうかがう映画が多いなか、『生きること』を本質的に訴えたかった。震災という現実を目の当たりに、生死の物語をきれい事で収めたくなかった」と語った。プレミア上映会には、主題歌を手掛ける新人シンガーソングライターの小南泰葉も出席した。
「アシュラ」は9月29日から全国で公開。
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