香川照之、剣心演じた佐藤健を「完成されている」と絶賛
2012年8月21日 22:30

[映画.com ニュース] 世代を超えて愛される作品は、主人公はもちろん、悪役が魅力的だ。和月伸宏氏の人気剣客漫画「るろうに剣心―明治剣客浪漫譚―」も、例外ではない。複雑な過去を背負い、己の美学を貫く。根強い人気キャラクターを実写化するにあたり、大友啓史監督は個性的な顔ぶれをそろえ、新たな“鵜堂刃衛”“斎藤一”“武田観柳”をつくり上げた。吉川晃司、江口洋介、香川照之は、孤高のダークヒーローとどのように向き合ったのか。佐藤健ら若い才能と激しく火花を散らす3人の姿を目撃した大友監督とともに、語ってもらった。
江口扮する斎藤は、剣心の宿敵として人斬り抜刀斎の顔を知る数少ない人物。新撰組の信念を貫くため、警視庁の密偵として暗躍する。“牙突”など原作ファンおなじみの技に挑戦した江口は、 「大友ワールドのなかで本当に自由にやらせてもらいました。これはすごい映画になるんじゃないかなと思った。(現場に)来るたびにものすごい発見があって、演じながらどんどん膨らんでいく。頭で考えてきた芝居を壊しちゃう」と確かな手ごたえを感じている。

香川は、新型阿片の密売に手を染める悪徳実業家・観柳を熱演。見せ場のひとつである観柳邸での対決では、屋敷に乗り込んだ剣心たちに向け、ガトリングガンで銃撃を浴びせる。「龍馬伝」で大友監督の現場を経験した香川は、「『俳優は遊んでいればいい』というやり方は、昨日今日やってできるものではないんですよ。21世紀的な新しいやり方が好きなので、今後も続けてもらいたい」と全幅の信頼を寄せる。
特徴的な着物に、白目と黒目が反転した奇異なルックスの刃衛。吉川は、殺人欲に駆られる浮浪(はぐれ)人斬りを演じた。「あまりセリフがない方が楽なんですよ(笑)。シルエットで醸し出せたらいいなあって。自分としてはやりやすい役かな。でも、持っているものを全部使って、カラカラになっちゃうかも」と全力宣言。
今作に登場するキャラクターは、“光”と“影”それぞれの道を歩む。剣心役の佐藤を中心に武井咲、蒼井優、青木崇高ら若手俳優が対じするライバルキャストに、“大先輩”をキャスティングした意図はどこにあったのだろうか。大友監督は「薄っぺらなものでは、2次元のイメージに対抗できない。生身の力のある俳優が魅力的に肉体化してくれることで、佐藤“剣心”がより巨大な敵に立ち向かい、乗り越えるというドラマの醍醐味が生まれる。あえてハードルを高くして、『潰すぞ剣心! 潰されるなよ健!』っていう気持ちでキャスティングしたんです」

実際に若手勢と刃を交えた3人は、彼らの熱気から何を感じたのか。「佐藤健という男は、ほかの若い俳優とは一線を画した怪物感がある。物怖じしなさは天下一品だし、器用さとそうでないものを両方持っていて、完成されている。現場で見る佐藤健は大物ですよ。オレら40代の人間は、20代のころにすごいプレッシャーを受けてきたから、柔らかく隙をつくってあげることが、若手俳優とやるときのポイントだと思っています。なめきってもらうってことが僕たちの使命で(笑)、そうすることでどんどん若い人たちが出ていく。特に佐藤、武井のふたりは実態がつかめない。ほかの俳優や女優さんと一線を画している気がするね。すごい俳優になると思いますよ」(香川)
「るろうに剣心」は、8月25日から全国で公開。
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