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谷川俊太郎と小室等が少年時代を振り返り「鉄腕アトム」主題歌披露

2012年7月9日 14:00

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トークイベントを行った谷川俊太郎(右)と小室等
トークイベントを行った谷川俊太郎(右)と小室等

[映画.com ニュース] 6歳でチベットからインドへ亡命した少年を追った、岩佐寿弥監督のドキュメンタリー「オロ」の公開を記念し7月8日、詩人の谷川俊太郎氏とフォークシンガーの小室等によるトークイベントが東京・ユーロスペースで行われた。

幼くして母親と離れ、チベット亡命政府が運営する施設で勉学に励む少年オロの亡命の道程を振り返り、自力で生きる道を探す姿をとらえた本作に、谷川氏は「少年の存在の仕方が正直で誠実。珍しいくらい良い映画。質感、テクスチャーが良い」と絶賛。劇中アニメーションを用いたり、岩佐監督とオロとのやりとりを挿入する独自の作風についても触れ「チベット問題に非常によいコミットの仕方をしていて、中国では上映できないが、ドキュメンタリーとして正道を行っていると思う」と感想を述べた。

映画の主人公が少年ということにちなみ、この日のトークは“少年”がテーマ。岩佐監督が小学生の時に思いを寄せた初恋の教師に再会したエピソードから、ふたりがそれぞれの初恋を述懐。また谷川氏は、チベット難民キャンプのあるネパールのポカラで作ったという詩や少年を題材にした詩を朗読、小室は谷川氏の詩に曲を付けた数曲をアコースティックギターの弾き語りで披露した。

アニメ「鉄腕アトム」主題歌の作詞者としても知られる谷川氏。老いた少年アトムが、自分自身を見つめる詩「103歳になったアトム」を読むと、小室が谷川氏の息子で、ジャズミュージシャンの谷川賢作がアレンジした「鉄腕アトム」を歌い上げ、会場は大きな拍手に包まれた。

オロ」は渋谷・ユーロスペースで公開中。

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