NPO法人理事が語る「少年と自転車」と児童養護施設の現状
2012年5月1日 13:05

[映画.com ニュース] 第64回カンヌ映画祭でグランプリを受賞した「少年と自転車」の公開を記念し4月30日、東京・Bunkamura ル・シネマで、NPO法人「3keys」の森山誉恵代表理事がトークイベントを行った。
ジャン=ピエール・ダルデンヌ監督とリュック・ダルデンヌ監督による本作は、少年非行を専門とする、日本の弁護士が語ったエピソードをもとに製作された物語。児童養護施設に預けられ、父親と再び暮らすことを願う少年と、週末に里親になる女性との交流を描く。
森山理事は、虐待や育児放棄などのために施設で暮らす子どもたちに、学習支援を行っている。「私たちが目指しているのが、“斜めの関係”。親や教師みたいな、自分を律してくれたり導いてくれたりする、“尊敬できる人”とはちがう。でも友だちという“横の関係”とも違う。ちょっと憧れの、わからないことを教えてくれたり、相談できたりする存在」と、活動の指針を説明。そして自身の団体設立の動機を「(子どもの)成長を見届けてくれながら、一緒に目標に向かって行ってくれる人がいたら、ということを思った。そういう関係性作りを、勉強を通じて出来たらいいなということで立ち上げた」と語った。
日本の施設の現状を「1人の職員さんが6人くらいの子どもたちを見ている。多い場合だと12人くらい」と、従事者の不足を指摘。そして「勉強がわからなくても『わかりません』と言えず、ついていけなくなり、学校に行かなくなるケースがたくさんある」と、不登校問題も多いことを明かした。
学習支援という形を選んだことについては、「勉強というのは、小中高とどの人も通過している。よりいろんな人たちがかかわり、子どもたちに寄り添えるツールなんじゃないかなと思った」と、間口を広くする意図があったことを説明する。さらに「不登校だった子が、『勉強もちょっとずつやってきたから、学校に行ってみようかな』ということを言い始めた」と、子どもの心境の変化を目の当たりにした体験談も語った。
そして、施設を出た後の子どもが直面する問題へも目を向け「児童養護施設からの子と言うと、“難しい子”というレッテルが貼られて、さらに社会的に孤立をしやすかったりする。この映画を通じて、みなさんには“普通の子”なんだと思ってもらえたら」と、会場へメッセージを送った。
「少年と自転車」は公開中。
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