松本人志監督、映画の殿堂を表敬訪問 特集上映に際し渡仏
2012年3月9日 05:00
[映画.com ニュース] 松本人志監督が3月6日(現地時間)、メガホンをとった映画「大日本人」「しんぼる」「さや侍」が特集上映される、フランスの文化施設「シネマテーク・フランセーズ」を表敬訪問した。
松本監督は、“映画の殿堂”とうたわれる同施設のプログラムディレクターを務めるジャン=フランソワ・ロジェ氏の案内で、23日に上映されるアンリ・ラングロア・スクリーンや、7日から始まるティム・バートン展を観覧。今回の快挙について、「プロ野球でいうと入団して2年目ぐらいの選手が名球会に入ったくらいすごい話だと思うし、うれしいこと」と喜びをかみ締めた。それでも「日本でも、もう少しこのすごさを伝えてもらいたいですね。“まっちゃん監督”と言われるように、軽く見られているというか、ダウンタウン松本というテレビのイメージが強いですからね」と語った。
ロジェ氏は、今回の特集上映にいたった経緯を「彼(松本監督)へのオマージュを捧げるという意味を込めて特集上映しました。彼の作品はフランスではまだ公開されていないので、それを1本ずつ上映し、まだ彼を知らない人に発見していってもらいたい」と説明。また、松本監督作の特徴を「伝統的な日本映画でもある。『大日本人』は怪獣映画、『さや侍』は侍映画といった風に日本映画を見直していたり、からかっているように、独創的な日本映画への視点を提供している」と賛辞を惜しまない。
「シネマテーク・フランセーズ」は、世界各国からコレクションした4万本以上の映画を保管する、仏政府出資の私立文化施設。同施設で特集上映が行われるのは、世界に認められた監督作品だけだ。過去にはフランソワ・トリュフォー、アルフレッド・ヒッチコック、スティーブン・スピルバーグをはじめ、日本では黒澤明、今村昌平ら巨匠に限定される。松本監督のように、3作品で特集上映が行われることは異例といえる。なお、「さや侍」は5月9日から同国15館での一般公開も決定している。