さや侍 インタビュー: 松本人志が明かす「さや侍」キャスティングの真意

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さや侍

劇場公開日 2011年6月11日
2011年6月7日更新
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松本人志が明かす「さや侍」キャスティングの真意

第64回ロカルノ国際映画祭(8月3日開幕)への出品が発表された、「ダウンタウン」の松本人志の監督映画第3弾「さや侍」が6月11日に公開される。長編監督デビュー作「大日本人」、松本ワールド全開の「しんぼる」に続いて選んだテーマは、時代劇。さらに、これまでの2作は自らが主演を務めてきたが、今回は俳優経験皆無の野見隆明を抜てきした。その真意がどこにあるのか、松本監督に迫った。(取材・文:編集部)

松本監督と野見は、2002年に放送されたバラエティ番組「働くおっさん人形」で出会い、それは“おっさん教育バラエティ”とうたわれた「働くおっさん劇場」へと続いていった。“おっさん”たちは別室で収録を行い、松本監督からの指令に従う型式だったため、撮影中にふたりが顔を合わせることはなかった。それでも、野見の特異なキャラクターが強いインパクトを残し、いつからか起用を考えるようになったという。

「野見さんでいつか何か撮りたいなという思いは、ぼやっとありました。ただ、主役とまでは考えていませんでした。幸か不幸か、僕が股関節を痛めてしまった。それが一因ではあります。そうでなかったら、僕がやっていたかもしれないですね。今思うのは、僕がやるよりも野見さんがやって正解だったなということです」

今回の撮影では、松本監督がメガホンをとることを野見に対して徹底的に隠し通した。「自分の格好で時代劇というのはわかったでしょうが、自分が何をやっているのかも、映画ということもわかっていない。台本も渡していないし、僕は遠隔操作に徹して助監督から指示するようにしていたので、誰が監督かなんて知るわけもない」。しかし撮影後半ともなると、もどかしさを抱くようになり「気が付いたら飛び出して野見さんを怒鳴りつけてしまっていました(笑)」と振り返る。

怒鳴られた野見の驚きは、想像するに難くない。松本監督にとっては、板尾創路國村隼伊武雅刀ら“プロ”の出演者への演出とは勝手が違ったはずだ。「野見さんはトカゲみたいなもんで、どっちへ走って行くかまったくわからないんですよ。みんな、後半になってようやく慣れてきましたけどね」と説明。そして、「前代未聞の映画ですよね。主役が完全に素人の映画はあったかもしれないですけれど、それを本人が認識していないというのはね」と笑った。

また、バンド「野狐禅」でボーカルを務めていた竹原ピストルの起用にうならされる。今作では本名の竹原和生名義で出演しているが、これまでに熊切和嘉監督作「青春☆金属バット」「海炭市叙景」に主演しており、独特の存在感を放つ知る人ぞ知る注目の俳優だ。松本監督は、司会を務める「HEY! HEY! HEY!」に竹原が出演してから注目するようになり、ラジオ番組「松本人志の放送室」で絶賛したこともある。

キャスティングに際し、「野見さんと竹原くん、そして芝居のちゃんとできる女の子。この3人は最初からイメージがあった。野見さんはやってもらえるだろうと思っていましたが、竹原くんが出てくれるか心配でした。興味がないと言われたら、この映画はどうなっていくんやろとヤキモキしましたが、快く引き受けてくれた」と強くこだわった経緯を説明する。竹原の役どころについて詳細は伏せるが、物語を構築していくなかでキーパーソンであることは誰の目にも明らか。そして、子役の熊田聖亜の起用は偶然の産物であったといえる。「当初は男の子の予定だったんですよ。ただね、主役があまりにも汚すぎるので(笑)、かわいい女の子にして助かりました」

初の時代劇演出を経て、時期尚早だと重々承知ながら次回作へと思いを馳せる。「全然違うものを考えないといけないなとは思います。毎回、オリジナリティのあるものを作り続けないと、僕が映画を撮る意味がないですから。とはいえ、今はゼロの段階ですね」。松本監督にとって、初心と言っても良いサービス精神こそが映画製作へと向かわせる原動力になっているそうで「お金にならないことで一生懸命やることがひとつくらいあっていいのかなと思いますね。今さらお金に対して執着もありませんし」と言葉を選びながら話す。

そして、公開を目前に控えた松本監督は、改めて感じていることがある。「追い込まれる男を演じるのは第三者のほうがいい。自分が演出して自分を追い込んだって、『結局、おまえがやってるやんけ』となりますから。僕が監督に徹するのは、正解やったと思います。野見さんが追い込まれていくさまがマジですもんね」。自らの作品を客観視することで完成させた「さや侍」から得たものは、計り知れない。次回作でも監督業に専念するのか、再び主演として銀幕に戻ってくるのか。来るべきときにどのような決断を自らに課すのか、今後も目の離せない“映画人”だ。

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