ささきいさお、38年ぶりに「ヤマト」主題歌に決定に「幸せです」
2012年2月19日 14:45
[映画.com ニュース] 日本アニメ史上にさん然と輝く金字塔「宇宙戦艦ヤマト」を新たによみがえらせた「宇宙戦艦ヤマト 2199」の“発進式”が2月18日、都内で開催。第1話の上映とともに、トークイベントには出渕裕総監督をはじめ、ボイスキャストの小野大輔、菅生隆之らが出席した。1974年放送開始のオリジナル版で主題歌を歌った歌手・ささきいさおもサプライズで登場し「宇宙戦艦ヤマト」(オープニングテーマ)、「真っ赤なスカーフ」(エンディングテーマ)を熱唱。本作でも主題歌を担当することが発表された。
異星人の侵略を受け地球が汚染され、人類が絶滅の危機に瀕している2199年。地球最後の希望として、はるか彼方の未知の星・イスカンダルに地球を浄化させるシステムを受け取るために旅立った宇宙戦艦ヤマトの戦いの旅路を描く。
真っ赤なジャケットに身を包んだささきが姿を現すと、往年の「ヤマト」ファンで埋まった客席は熱狂。本作のみならず数々のアニメソングや特撮ヒーロー番組の主題歌を歌い上げてきたささきだが「宇宙戦艦ヤマト」について「歌うたびに緊張します。僕にとっては国歌を歌うくらいのつもりで歌っています」と特別な思いを吐露した。
38年前、自身が主題歌を歌うことが決まった瞬間について「作詞・阿久悠、作曲・宮川泰と書いてあるのを見て『やっとここまで来たんだ』という喜びと、責任感を感じました」と述懐。この日のトークイベントには、故宮川泰さんの息子で、今回の新シリーズで音楽を手がける宮川彬良も出席したが、ささきは「親子2代と一緒にやれるなんてうれしい。40年近く経ってもいまだに愛されているこの作品にまた現役で参加できるのは幸せです」と感慨深げに語った。
4年以上にわたって本作に携わってきた出渕監督は「『火中の栗を拾う』という表現がぴったりの状況で、周りからは危険だと言われましたが、『自分が拾わないといけない』という思いでした」と本作にかける熱い思いを口にした。艦長・沖田の声を担当する菅生は「緊張感を持って、素晴らしい『ヤマト』を作っていきたい」と意気込み十分。戦術長・古代進役の小野は客席を見渡し「声優陣も『ヤマト』以降に生まれた者とベテランの方が一緒にスタジオに入り、思いをぶつけています。この作品を架け橋にみなさんに楽しんでいただければ」と語りかけた。
イベントには他に、キャラクターデザインを手がけた結城信輝に、エンディング曲を歌う結城アイラ、声優を務める鈴村健一、桑島法子、佐藤利奈、内田彩らが出席。「新世紀エヴァンゲリオン」で知られる庵野秀明が絵コンテを担当したオープニング映像も公開された。「宇宙戦艦ヤマト 2199」は4月7日から新宿ピカデリーほか全国10館で第1章(第1話・第2話)を上映(※全7章で第2章以降は各4話ずつ上映)。