コダックの破産申請で映画業界への影響は?
2012年1月23日 18:20
[映画.com ニュース] 写真フィルムで一時代を築いたコダックが、アメリカ連邦破産法11条(日本の民事再生法に相当)の適用を申請したため、映画業界への影響が米メディアで取り沙汰されている。
ロイターによれば、コダックのフィルムが今後入手できなくことを懸念し、買いだめを始めたスタジオがある一方、富士フイルムなどに切り替える会社も出てきているという。直近では、アカデミー賞の授賞式会場の行方から目が離せなくなっている。
アカデミー賞を主催する映画芸術科学アカデミーは、2002年からの10年契約が満了する2013年以降の授賞式会場を、従来のコダック・シアターから別会場への変更を検討していた。さらに、追い討ちをかけるように今回の騒動が起きたため、会場変更はやむを得ないという見方が一般的だ。
破産申請した企業の名が冠された会場で授賞式を行えば、アカデミー賞の権威にも傷がつくおそれがあるためだ。コダックは約10年前、大型商業施設ハリウッド&ハイランド内にある同劇場の命名権を7500万ドルで獲得していた。