生田斗真、光源氏として生まれたら「たくさん恋したい」
2011年11月30日 20:00
[映画.com ニュース] 映画「源氏物語 千年の謎」に主演する生田斗真が11月30日、東京・渋谷の観世能楽堂で、劇中でも披露している雅楽の舞「青海波(せいがいは)」を、観客の前で初公開。さらに劇中の雅楽の指導をし、一条天皇役で出演もしている雅楽師の東儀秀樹とともに観客の質問に答えた。
作家・高山由紀子の「源氏物語 悲しみの皇子」を映画化した本作。紫式部の手による平安の世の恋愛小説「源氏物語」が、どのような背景によって生まれたのかを、物語の中の世界と現世の2つの世界を交錯させつつミステリー仕立てに描き出す。
「青海波」は、祝賀会などおめでたい席で、2人1組で踊ることで知られている。劇中、生田演じる光源氏と尾上松也演じる頭の中将が、藤壺の懐妊祝いの席で舞っている。75羽の千鳥と波の模様が織り込まれた装束は、1着約1000万円。天理大学雅楽部に所蔵されているものを、映画のために借り受けて使用している。
雅楽器の音が荘厳に響き渡るなか、生田はこん身の舞を披露。大学生を中心に招待された約300人の観客は、舞と衣裳、音色の美しさに見入っていた。能の聖地と言える観世能楽堂で、映画のイベントが開催されるのは初めて。生田は「自分のような者が立てる場所ではないので、厳粛な気持ちで受け止めています。1年ぶりに踊って、ドキドキしながら新鮮な気持ちで踊りました」と真しに語った。
東儀は、「すごくがんばってくれたと思います。雅楽はリズムが感じにくいんですが、やっていくなかで徐々に身に着けていってくれました。雅な世界をちゃんと表現してくれて素敵でした」と生田の舞に合格点。さらに、「もう雅楽師になっちゃえば(笑)?」とオファーまで飛び出し、生田は「とんでもないです」と恐縮しながらも、うれしそうな表情をのぞかせた。
観客からの質疑応答で、もしも平安時代に光源氏として生まれていたら、たくさん恋に落ちるか? という質問が出ると爆笑。「彼はたくさん恋しますが、ある意味、悲しい人生をたどった青年。でも、たくさん恋したいですね(笑)」とニッコリとほほ笑んだ。
「源氏物語 千年の謎」は、12月10日から全国で公開。