愛甲猛、プロ野球解説者に苦言「ありきたりな解説ばかり」
2011年9月14日 14:32
[映画.com ニュース] 元プロ野球選手の愛甲猛が9月14日、実話をもとにした韓国映画「ホームランが聞こえた夏」(公開中)のトークイベントを東京・シネマート新宿で行った。
聴覚を失った超高校級ピッチャーのミョンジェ(チャン・ギボム)が、暴行事件を起こして謹慎処分になった国民的スター投手キム・サンナム(チョン・ジェヨン)との出会いを機に、ろう学校の弱小野球部の仲間たちとともに全国大会での1勝を目指す青春ストーリー。「シルミド SILMIDO」「黒く濁る村」のカン・ウソク監督がメガホンをとる。
1980年夏の全国高校野球優勝投手である愛甲は、「ストーリーはベタかもしれないが、メッセージ性があり、素直に泣けた。子どもたちの生き方に、大人のほうが教えられる。日本の昭和を感じる部分もあって、今の若い人にも見てほしい」と太鼓判を押した。
高校卒業後はロッテに入団し、4番打者として落合博満、西村徳文らと活躍。移籍した中日では代打の切り札として人気を集めた。ロッテ時代、落合氏から「バッターのほうが儲かる」と言われ、バッターに転向し「落合さんにバッティングの基礎を徹底的に教えてもらった。あの人がいなかったら10年、15年ともたなかったかも。当時はほとんど小間使いでしたけど(笑)」と述懐した。
現在、サッカー人気に押され気味のプロ野球界には「サッカーと違って、目線の先に世界が見えない。難しい問題も多いと思うが、将来的には日本、韓国、中国、台湾がひとつのアジアリーグを作って、競い合うべき。それに入場料ももっと安くならないかな」と提言。さらに「ありきたりな解説ばかり。もっと話を聞きたいと思える人が増えれば」とプロ野球解説者に苦言を呈した。