謎のピクサー作品、公開日だけ発表

ピクサーは年に1作品のペースで作品を発表しており、今年は「カーズ2」（ジョン・ラセター監督）、2012年は「ブレイブ」（マーク・アンドリュー監督）、13年「モンスターズ・インク」の前章である「モンスターズ・ユニバーシティ」（ダン・スキャンロン監督）の公開が発表されている。

13年に別の作品がもう1本公開されることになれば、ピクサー史上初めて2作品が公開されることになる。タイトル、内容ともに不明だが、続編ではなくオリジナル作品だという。ピクサーは以前から増産体制を整えており、2年間に3本公開できるようにするのが当面の目標だとジョン・ラセター監督は言う。

ハリウッド外国人記者クラブの記者会見で、ラセター監督は増産の理由について「ディズニーとピクサーが合併したことにより、僕らはピクサー作品の権利を取り戻すとともに、続編を作る責任を負うことになった」と説明。さらに、「もともと自分たちが生み出したキャラクターに愛着を持っていたからそれはうれしいことだけれど、同時にオリジナル映画も作りたい。だから、続編とオリジナル映画を両立させる方法はないものかと考えて、2年で3作品公開できるようにするという方向で準備を進めることにしたんだ」と話す。

ただし、クオリティ重視の姿勢は変えないという。「当初は4年に1本、3年に1本というペースで新作を発表していたわけだが、スティーブ・ジョブズ（元CEO）に『こんなのはビジネスとは呼ばない』とけしかけられた。それで、毎年1作品発表することを目標に掲げたわけだが、クオリティを落としては元も子もない。丁寧に映画を作っていたら、毎年新作を公開できるようになるまで10年もかかってしまった。これがピクサーのやり方なんだよ」

ピクサーの新作「カーズ2」は、7月30日から日本で公開される。